ホームネットワークの本命はECHONET? ブレーンチャイルド予測

【国内記事】 2001年9月6日更新

 デジタル家電分野専門の調査会社,ブレーンチャイルドがまとめた市場予測によると,ホームネットワーク分野で本命となるのは,家庭内の低圧配電線を利用した「ECHONET」だという。同社では,2006年にECHONETの世帯普及率が49%に達すると予測している。

 ブレーンチャイルドが国内市場におけるネットワーク規格として採りあげたのは,ECHONET,HAVi,HomePNA,IEEE 802.11x,Bluetoothの5つ。このうち,4つの仕様が併存するHAViは各規格間の接続性が確保されておらず,またインタフェースとなるIEEE 1394の組み込みコストが高いため,実用化が遅れる。電話線を使うHomePNAは,部屋ごとにモジュラージャックが設置されているわけではない国内の住宅事情に加え,ADSLやISDNを利用できないなど弊害が多い。そして無線規格のHomeRFは,IEEE 802ベースの通信方式を今後採用すると見られ,IEEE 802.11xが主流になるという。

 また,Bluetoothは2006年で66%に普及すると予測しているが,モバイル機器が中心。同様にIEEE 802.11bはPC中心となるため,残るECHONETが「唯一のホームネットワーク」と結論付けている。

 もう1つ,ECHONETがホームネットワークの本命と予測する根拠がホームゲートウェイ装置の製品化動向。電力会社などが推進しているECHONET対応の電力量計ゲートウェイは,既にフィールドテストで実用性の確認を行っており,「最も進んでいるホームネットワーク」(同社)という。ただし,通常なら1万円以下の電力量計に比べて3〜4万円とコストが高く,「電力会社が投資を回収できるだけのビジネスモデルが構築できていない」と指摘する。またブレーンチャイルドでは,AV機器や家電機器のメーカーがネットワーク化をユーザーに訴求するだけのメリットやビジネスモデルを確立できていない点を,ホームネットワーク普及の課題として挙げている。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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