NTT-ME,今のVoIP電話サービスは“素うどん”エヌ・ティ・ティ エムイーは,VoIPによる電話サービスを拡充する。
エヌ・ティ・ティ エムイー(NTT-ME)は,VoIPを使った電話サービスに各種の付加価値を加える。既に提供されている電子会議サービスなどに加え,今後は音声変換を使ったメールの読み上げ機能などを追加していく方針だ。
これは,10月11日に開幕したプライベートショウ「NTT-ME/NTT-X PRIVATE SHOW 2001→2002」で,同社第5マーケティング本部長の稲村美一郎氏が明らかにしたもの。同社は,XePhion音声IPプラットフォームと全国54カ所に上るアクセスポイントを使い,VoIPのサービスラインアップを徐々に拡大してきた。通常のアナログ回線と電話機で利用できる点が特徴の「WAK WAKコール」,ISPサービスをバンドルした「WAK WAKコールプラス」,さらに「フレッツ・ADSL」と「Bフレッツ」からアクセス可能なWAK WAKコール・ゴー・ゴー」(7月30日の記事を参照)などがある。 そのうえで,Webブラウザで資料を共有しながら多地点の同時通話を可能にした「電子会議サービス」や,「ピンポイント天気予報サービス」など,付加価値的なサービスを提供している。「以前のIP電話は,単に“安い電話”であり,いわば“素うどん”。さまざまなトッピングや味付けをしてきつねうどんやカレーうどんにする」(稲村氏)。
今回は具体的なスケジュールは示されなかったものの,同社ではメディア変換サーバを使った電子メールの読み上げサービスなどを計画中だという。また,電子会議の利便性を向上させる機能アップデートも予定している。たとえば,4KHz以下の電話音声は,スピーカーで拡声すると聞き取りにくくなるが,これを改善するため,ダイナミックに音質を補正する機能を盛り込む。「通常の電話では難しい作業だが,VoIPならパケット送出のタイミングを変えるだけでいい」(稲村氏)。 キラーコンテンツ講演の中で稲村氏は,ブロードバンドのコンテンツビジネスには,超えるべき3つの障壁が存在すると指摘した。そのうち,1つめの「ネットワークの壁」は,昨今のブロードバンドブームで解消されつつあるが,コンテンツ流通の壁,そしてビジネスモデルの壁が残されているという。コンテンツを流通させるには著作権問題をクリアにする必要があり,また利益の上がるビジネスモデルも各社が模索している段階だ。しかし,これらを既にクリアしている有望なコンテンツが電話だという。 「“ボイス”に関して言えば,そもそもコンテンツの権利関係は存在せず,また明治時代から課金モデルが確立されている。ブロードバンド最初のキラーコンテンツはボイスだ」(稲村氏)。
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