ブロードバンドな「NTT Group 総合展 2001」開幕

NTTグループの総合展示会「NTT Group 総合展 2001」が開幕した。展示会場は，グループ各社のブースを横に並べ，中央を「ブロードバンドモールゾーン」が貫くという形。話題のフレッツ・コネクトも体験できる。

【国内記事】

2001年10月24日更新

　日比谷・東京国際フォーラムでNTTグループの総合展示会「NTT Group 総合展 2001」が開幕した。地下1階に設けられた展示会場は，グループ各社のブースを横に並べ，中央を「ブロードバンドモールゾーン」が貫くという形だ。会場を横断するだけで，各社のブロードバンドソリューションを一気に見ることができる。その中から，目に付いたものを紹介しよう。

フレッツ・コネクトを体験

　NTT東日本では，先日発表した「フレッツ・ADSL」「Bフレッツ」限定のサービス「フレッツ・コネクト」をデモ。100MbpsのBフレッツビジネスメニューに接続されたPCでTV電話を体験できる。UI（ユーザーインタフェース）は，PDAを模したもので，下部のボタンを押すとダイヤルボタンが出てくる仕組みだ。ここで6桁の数字からなる「コネクトID」を打ち込めば，任意の相手と通話できる。

コネクトIDは，サービス申し込み時にユーザーが指定できる

　ソフトウェアの設定を見たところ，ビットレートは最大1024Kbps（1Mbps）まで，画面は320×240ピクセルのQCIF固定となっているようだ。「設定には64Kbpsなども含まれているが，ストレスなく利用するには300Kbps程度は必要だと考え，フレッツ・ISDNは対象外とした」（NTT東日本）。一方，今回は1対1の通話のみだが，「1対多の通話は法人ユーザーなどの要望も高く，今後の検討課題としている」という。フレッツ・コネクトのようにH.323準拠のTV電話システムは多く存在するが，地域IP網だけを介す（インターネットには出ない）セキュアな通信環境が容易に得られるという点で，フレッツ・コネクトのアドバンテージは高い。1対多の通信が可能になれば，事業所間を繋いだTV会議なども簡単に利用できるだろう。なお，本サービス開始時には，有料化を検討しているという。

NTTブランドのSTBも登場

前面はまんまDVDプレーヤーだが，背面にはパラレルポートなどが並んでいた

　同じくNTT東日本ブースにあったセットトップボックス。同社が進めるデジタルコンテンツ配信プラットフォームの一翼を担うべく，開発が進められており，展示機も「出来たばかりの試作機」だ。中身はPCアーキテクチャだが，外観は完璧にDVDプレーヤーのソレで，「おまけの機能としてDVD再生もできる」（同社）らしい。セットトップボックスといえば大きなゲームコンソールのようなきょう体を持つものが多いが，リビングに置くものだけにオーディオライクなデザインは有難い。機能としては，前述のDVDプレーヤーのほか，Webブラウザ，ストリーミング再生時のMPEG-2デコーダーなど。メーラに関しては，キーボードの必要性とパーソナルな機能という判断から，盛り込まれなかった。

　ただし，NTT地域会社が動画配信などを請け負うASP事業を展開することは，規制の対象となる。このため，STBの出荷時期なども含め，詳細はすべて未定だ。「顧客の要望などをまとめ，総務省に働きかけたい」（同社）。

IPv6でビル管理

　NTTコミュニケーションズのブースでは，横河電機のラックモニタ「NE210 VTObserver」を使ったビル遠隔管理システムのデモンストレーションを行っている。ほぼ無限のIPアドレスを利用できるIPv6により，CCDカメラや各種のセンサーにIPアドレスをふり，インターネットを通じて現地の様子を知るリモート管理アプリケーションが実用化される見込みだ。

　NE210は，その前段階と言えるもので，業務用の汎用インタフェースで接続した各種センサーを統合し（1-Wireプロトコルによるデジタル通信），IPv6およびIPv4のネットワークを通じたリモート管理を実現する。管理データをログとして残したり，障害発生時に電子メールを送信するといった機能も装備している。

デモではCO2センサーなども接続していた

　NTT Group 総合展 2001は26日金曜日まで。24〜25日は特別招待日で，26日が一般公開日となっている。

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