トレンドマイクロ,家庭向けセキュリティボックス「GateLock」を発表

一台でルータ,ウイルススキャン,不正アクセス監視,ファイアウォールを兼ねる「Trend Micro GateLock X200」。簡単なセットアップにくわえ,各種の定義ファイルを自動で更新してくれるダウンロード機能が特徴だ。

【国内記事】 2001年10月29日更新

 トレンドマイクロは10月29日,セキュリティを全面に押し出したホームゲートウェイ「Trend Micro GateLock X200」を発表した。GateLockは,一台でルータ,ウイルススキャン,不正アクセス監視,ファイアウォールを兼ねる多機能機だが,イーサネットケーブルでモデムとPCの間に繋ぐだけという簡単なセットアップが特徴。さらに,ウイルス定義ファイルの“自動ダウンロード”サービスを付加することで,PCやインターネットの初心者層にも訴求する。

トレンドマイクロのスティーブ・チャン社長は,最近のCodeRedやNIMDAの例を挙げ,「(ブロードバンドの普及により)ウイルスが数時間の内に世界中に広がるようになった」と指摘。家庭内のセキュリティレベル向上を訴えた

本体サイズは120(幅)×170(奥行き)×30(高さ)ミリ。重量は約285グラム

 GateLockは,トレンドマイクロとしては国内初のハードウェア製品だ。MIPS系のCPUにLinuxという構成で,背面にはWAN/LANのインタフェースを1つずつ備えている。NAT/IPマスカレード機能により,ハブを接続するだけで最大32台までのLANを構築することが可能だ。

 不正アクセス監視システムは,ネットワーク上を流れるパケットを監視し,不正侵入を検出すると,本体前面にある「anti-hacker」ランプが赤く点灯する仕組み。E-Mailでユーザーに警告を発するとともに,ログを記録する。また,ファイアウォール機能はステートフルタイプのパケットフィルタリングに対応しており,アプリケーションレベルの細かい設定が可能だ。

 目玉となるウイルスチェック機能は,SMTP/POP3メールのほか,AOLやYahoo! Mailなど一部のWebメールもサポート。リアルタイムでメールと添付ファイルをチェックし,ウイルスが検出された場合は,やはりランプとメールでユーザーに警告する(添付ファイルの容量は1通あたり2Mバイトまで対応)。自動ダウンロード機能により,定義ファイルを24時間ごとにトレンドマイクロのサーバからダウンロードするため,新手のウイルスにも素早く対応できるのがメリットだ。また,自動ダウンロード機能は,ウイルス定義ファイルのほか,不正アクセス監視用の定義ファイルや各種ネットワークアプリケーションを利用する際の設定(ルール)にも対応しているという。

トレンドマイクロの検証結果

 GateLockのスループットは,FTP,HTTPともに13〜15Mbpsという高い数字を示しているが,HTTPのウイルス対策を「ON」にすると3.4〜3.8Mbpsに落ちる(同社の実験結果)。CATVやADSLなら十分な数字だが,FTTHなどの高速回線では不満も出てきそうだ。この点について同社プロダクトマネジャーの井上和彦氏は,「メモリを多くすれば高速化も可能だが,結局価格とのトレードオフになってしまう。将来的に,(上位モデルなどの)バリエーションも検討する」と話している。

 GateLockの発売は「2002年の早い時期」(スティーブ・チャン社長)。これに先立ち,同社は11月下旬より2002人限定の先行販売キャンペーンを実施する予定だ。キャンペーン価格は,サービス料込みで1万5000円。製品発売時の価格は未定だが,「1年のサービス付きで2万5000円程度になるだろう」(チャン氏)としている。なお,キャンペーンの詳細については,同社サイトを参照してほしい。

関連リンク
▼ トレンドマイクロ

[芹澤隆徳,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!