ADSLの値下げはここまで――ニフティの渡辺社長

@niftyを運営するニフティの渡辺社長はADSLサービスの価格競争について,「さらなる低価格化は考えにくい」との見方を示した。今後は,コミュニティ関連を中心にサービス面を強化していく。

【国内記事】 2001年11月1日更新

 ニフティの渡辺武経社長は,11月1日に行われた記者懇親会で,価格競争が激化するADSLサービスについて,「一般的に,ISPの収益構造が悪化していると言われるが,@niftyは大丈夫。利益は出ており,2001年度の増収増益は確実」との見方を示した。また同社長は,「ADSLサービスの価格をさらに値下することは考えにくい」と述べ,他社の値下げ合戦を後追いする考えがないことを強調した。

 @niftyのADSL会員は今年9月末に8万人を突破。ニフティでは12月には14万人,2002年3月末には50万人規模になると予測している。「8Mbpsのコースを導入し,1.5Mbpsコースを月額2980円に値下げしてから,申し込み数が3倍に増加した。今年の12月は期待できる」(渡辺社長)。

 また,渡辺社長は今後の事業展開として,引き続きブロードバンドコンテンツの拡充を図っていくことを確認した。まず,現在は61個ある映画やアニメといったブロードバンドコンテンツを,2002年3月末までに100個に増やす予定。同社長によれば,現在は,英語学習のenglishtown.comや経済ニュースのBloombergなど実用的なジャンルが人気を集めているという。

 そのほか,来年以降,個人間決済システムやビデオチャットサービスなど,新しいサービスを順次導入していく。「接続サービスはあくまで道具を提供するもの。これからは,価格だけでなくサービスで勝負する」(渡辺社長)。またインフラ面では,FTTHへの本格対応も2002年4月頃より展開する予定だ。

 渡辺社長は懇親会の席で,「With Us, You Can.」という@niftyの新しいスローガンを発表した。このスローガンには,@niftyの各種サービスを通じて,利用者が自己表現・自己実現できるようにしようという意味が込められているという。「かつてのニフティサーブのように,@niftyを通じてビジネス的に成功する人が登場すれば面白いだろう」(同社長)。

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[中村琢磨,ITmedia]

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