ソニー,オーディオライクなファイルサーバ

ソニーは,ビデオデッキサイズのファイルサーバ「FSV-E1/80」を販売する。業務用だが,ホームサーバを彷彿とさせる機能とデザインが目を引く。

【国内記事】 2001年11月5日更新

 ソニーは,ビデオデッキサイズのファイルサーバ「FSV-E1/80」を12月1日より販売する。送出スループットの高さが特徴で,複数台のクライアントに動画を配信する簡易型ビデオ・オン・デマンド(VoD)システムを構築することもできるという。

きょう体はシルバーをベースにオレンジをあしらった

 リビングに似合いそうなデザインとは裏腹に,FSV-E1/80は業務用だ。価格も19万8000円と少々高めで,ソニーでは「家庭で使われるとは思っていない」と話している。ただし,「将来的にソニーもホームサーバを展開する。それを睨み,技術要点を蓄積している段階」(同社)としており,製品の方向性が近いことも匂わせた。

50Mbpsに迫る送出スループット

 OSはLinuxベースで,Windows/Macのほか,SolarisなどUNIX OSの混在環境でも利用できる。LANにつなぎ,本体前面の液晶パネルでIPアドレスなどを設定するだけというアドオン感覚だ。もちろん,TCP/IP,Windows Network,AppleTalkなどの細かい設定をWebブラウザで行うこともできる。

Web設定画面。配色が本体に似ている

 送出スループットは「本体ハードウェアおよびソフトウェアの最適化により,50Mbpsに迫る」という(NetBench6.0を使った同社の検証結果)。帯域保証の機能こそ付いてはいないが,そのスループットを活かして簡易VoDシステムを構築することも可能になる。CADや3Dグラフィックのような大容量データを扱うケースにくわえ,動画の制作現場にも適しているだろう。

 ただし,内蔵HDDが一基でRAIDやバックアップの機能もないため,ミッションクリティカルな用途で使うには無理がある。このため,ソニーでは「同じフロントデザインでRAID構成も可能な上位モデルの発売も計画している」という。

 FSV-E1/80の主な仕様は以下の通り。

製品名 FSV/E1/80
OS 独自OS(Linuxベース)
HDD容量 80Gバイト×1(ユーザーエリア65Gバイト)
ネットワーク・トランスポート・プロトコル TCP/IP,AppleTalk
ネットワーク・ファイル・プロトコル Microsoft Networks(CIFS/SMB)
対応クライアントOS Windows 95/98/NT4.0/2000/Me/XP,MacOS 9.x/10.0,Solaris 7/8,Red Hat Linux 7.0/7.1
インタフェース 10/100BASE-TX
本体サイズ 430(幅)×374(奥行き)×44(高さ)ミリ
重量 6キロ

関連リンク
▼ソニーの製品情報

[芹澤隆徳,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!