子どものネット教育,まずは「安全対策」から教えよう――ドコモAOL政府のe-japan戦略の下,来年4月から小中学校でPC・インターネット教育が本格導入される。これにより子どもに危険がおよぶことのないよう,ドコモAOLは「インターネット安全キャンペーン」を開始する。
ドコモAOLは11月7日,「インターネット安全キャンペーン」を開始すると発表した。各地でセミナーなどを開催し,子どもを対象に家庭内での安全なインターネットの利用法に関して,周知活動を行う。
キャンペーンでは,「インターネットを安全に使うための6つの約束」が提唱されるほか,北海道から沖縄まで全国12都市で「AOL親子で楽しむインターネットセミナー」が開催される。セミナーでは,保護者に対して「6つの約束」が記載されたマウスパッドや定規,冊子などが配布されるほか,カートゥーンネットワークの人気キャラクターが安全なインターネット利用を解説してくれるVTRなども無料で配布されるという。 ドコモAOLの中村稔社長は「安全キャンペーンについて,特に学校と提携したビジネスモデルがあるわけではない」と語る。同社は今後,NPOなどと協力してキャンペーンを進めたいとしており,特に営利目的はないようだ。 インターネットを安全に使うための6つの約束
増える子どものインターネット利用同社が注目しているのは,政府が打ちだした「e-japan戦略」だ。この一環として,来年4月の新学習指導要領から小中学校でPC・インターネット教育が本格導入される。IT教育の必要性はこれまでも指摘されており(11月1日の記事参照),今後こうした取り組みは文部科学省を中心に推進されるだろう。そして,これにより家庭での子どものインターネット利用は拡大が予想される。 米AOL Internationalのバイスプレジデント,ブレット・ウェイン氏は,小中学校でのインターネットの普及について,「インターネットは社会的・経済的バリアを乗り越えることができる」と肯定的に評価する。 「インターネットによって生徒は同じカリキュラムを共有できる。(インターネットは)コミュニティを作る力も持っており,子どもたちの生活の中心になるだろう」 「ただし」とウェイン氏は続ける。「インターネットを利用する日本人の母親のうち,ほぼ6割が子どものインターネット体験について不安を抱いている。子どもに安全なインターネット環境を実現することが重要だ」 インターネットは外の世界に触れることができる反面,危険も伴うとの認識のようだ。 「安全」も提供するプロバイダ米AOL Internationalは既に,世界各地でインターネット上でも子どもたちが安全でいられるよう,「インターネット安全キャンペーン」を展開している。今回,グループ会社であるドコモAOLを通して日本でも同様のキャンペーンを行うことになった。 「全世界で3100万人の会員を抱えるAOLが,蓄積された実績と知識のもと,安全のためのノウハウを教える」(ドコモAOL) ドコモAOLの中村社長はまた,「これまでも安全に関する取り組みは行ってきた」と強調する。 同社が提供しているのは,会員向けにアカウントを複数発行し,子どもが使用するスクリーンネームに対しては保護者がアクセスレベルをコントロール(カスタマイズ)できる「アクセスコントロール機能」や,ネット上で不適切な言動・行動を報告できる「オンライン110番」などのサービス。 今回こうしたサービスに加え,文部科学省の動きに合わせて米AOL Internationalの取り組みを追加,さらに安全なインターネット利用を推進したい考えだ。 「われわれは,単にインターネットを接続するだけのプロバイダではない」。自信ありげに話したドコモAOL広報の言葉が,よくこのキャンペーンを表している。安全性という“付加価値”をつけて,ドコモAOLは子どもがいる家庭向けにプロバイダサービスを訴求する。 関連記事 関連リンク [杉浦正武,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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