松下のホームゲートウェイがAVとPCを橋渡し

「Inter BEE 2001」の展示場では,より製品に近くなった松下電送システムのホームゲートウェイを見ることができる。HDTVクラスの動画サービスを見越した未来型のルータだ。

【国内記事】 2001年11月14日更新

 「Inter BEE 2001」のパナソニックブースでは,「CEATEC JAPAN」で展示されたホームゲートウェイ「SJ6」の進化型をみることができる。SJ6は,松下電送システムが開発したホームルータ。IEEE 1394や無線LANのインタフェースを持ち,AV機器とPCの橋渡し役を担う。

下にあるのはBSデジタルハイビジョンチューナー

 デモンストレーションでは,光ファイバーで伝送された20〜25MbpsのMPEG-2動画を,メディアコンバーター〜SJ6〜BSデジタルハイビジョンチューナーを介して50型PDPに出力していた。現在のPCとソフトウェアデコーダで同クラスのMPEG-2動画を再生しようとしてもパワー不足だ。しかし,BSハイビジョンチューナーに内蔵されたハードウェアMPEG-2デコーダを使えば,処理落ちもなく,また大画面のTVに出力できるメリットがある。このような高画質ストリーミングサービスはまだ存在しないものの,FTTHを前提とすれば,いつ始まってもおかしくはないだろう。

松下が今回アピールしたかったのは,こちら。QoSも実装する高品位インターネット放送システムだ。SJ-6は,家庭側の入り口となる

 SJ6は,本体に5GバイトのHDD(試作機,製品版の容量は未定)を内蔵しており,予約録画も可能だ。側面のPCカードスロットに無線LANカードが挿入することで,無線LAN対応のPDAやノートPCをインターネットに接続,同時にWebEPG端末(電子番組表)として利用できるという。デモでは,ワイヤレスディスプレイPC「PRONOTE CF-07」をWebEPG端末として使っていた。

 SJ6は,今年の年末から2002年の初頭にかけて,まず業務用として販売。来年度(3月以降)には家庭用として市場投入される予定だ。価格は「10万円以下を目指す」(同社)としている。

デザインの変遷

 余談になるが,SJ6といえば,昨年あたりから展示会のたびに出てくる常連。そして,その度にデザインが変わるユニークな製品でもある。昨年は,かなりインパクトのあるゴールドきょう体だったが,CEATECのときはスタイリッシュなキューブ型となり,製品化が近いことを感じさせた。今回は,上の写真にある縦型きょう体のほかに,スタンダードな横置きタイプも用意されていた。さて,製品化の際にはどうなるのだろうか?

昨年までのSJ6。かなりインパクトのあるゴールドきょう体で,口の悪い記者が「黄金に輝く×××」(自主規制)などと言っていたほど。当時は「IPv6対応」を全面に出していた

CEATEC JAPAN出展時のSJ6。かなりスタイリッシュになった

 SJ6の主な仕様は以下の通り。

製品名 SJ6
WAN側ポート 100BASE-TX
LAN側ポート 100BASE-TX×5
その他 IEEE 1394×2,IEEE 802.11b
WAN側IPアドレス PPPoE,DHCP,固定
セキュリティ IPSec,VPN,簡易ファイアウォール,セキュアマルチキャスト(開発中)
ルーティング機能 RIP v1/v2(IPv4対応),RIPng(IPv6対応),マルチキャストルーティング,DVMRP(IPv4対応),PIM-DM(IPv6対応)
発売日 未定

もう1つ,松下ブースで気になったのが,SJ6の横にあった参考出展のメディアコンバータ。AV機器の横にあっても違和感がないシルバーのきょう体が特徴だ。2芯の光ファイバーに対応しているというが,詳細は未定

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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