重い腰を上げたNTT,市販ADSLモデムの認定へ

NTT東日本は,市販ADSLモデムと「フレッツ・ADSL」の接続検証を行う。合格したモデムには「フレッツ・ADSL対応」と明記され,ユーザーは個々のニーズに合わせて選択できるようになる。

【国内記事】 2001年11月30日更新

 NTT東日本は11月30日,各モデムメーカーが製造・販売しているADSLモデムに関して,12月中旬にも「フレッツ・ADSL」との接続性を検証する環境を整えると発表した。これにより,市販のADSLモデムをフレッツ・ADSLで利用することができるようになる。

 接続試験を担当するのは,エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ(NTT-AT)。各モデムメーカーは,NTT-ATに有償で接続検証を申込む。試験合格後,NTT東日本に対して届け出を行えば,晴れて「フレッツ・ADSL対応」と製品に表記することができるようになるわけだ。

 NTT東日本のスケジュールによると,12月20日より接続試験の受け付けを開始し,2002年2月上旬には合否判定が出るという。このペースで行けば,来春には対応製品を店頭で見ることができそうだ。なお,NTT西日本も同様の接続検証を検討中だ。

8Mbps対応モデムは?

 ただし,今回の発表では,検証の対象をフレッツ・ADSLの1.5Mbpsタイプのみとしている。今後,主流になると見られる8Mbpsタイプは含まれておらず,G.lite/G.dmt両対応のコンパチモデムが増えている現状では,十分にニーズを汲んでいるとは言えない。また,両対応の製品に「フレッツ・ADSL対応」とだけ書かれていたら,8Mbpsコースのユーザーが間違えて購入する恐れもある。

 この点について,NTT東日本技術部では「コンパチモデムであっても1.5Mbps対応と分かる表記をする。また,G.dmtタイプの試験環境についても早急に開始することを検討中」としている。早ければ,今回発表されたスケジュールに間に合う形で8Mbpsコースの試験を始める可能性もあるという。

 ただし,実際に試験を行うNTT-ATはもう少し慎重だ。「検証用のDSLAM等は技術的に枯れた(初期障害等が解決して安定した)時点で導入する方針。NTT東日本の8Mbpsサービスは12月末開始だが,そこから計算すると1.5Mbpsよりも2〜3カ月ほど遅れることになりそうだ」(NTT-AT)。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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