ポリコムとピクチャーテルが合併――テレビ会議システムでシェア最大の企業にポリコムとピクチャーテルは米国本社同士の合併をうけ,「ポリコム」として合併した。テレビ会議システムを扱う企業としては,日本最大のシェアを持つという。
ポリコムとピクチャーテルは11日,「ポリコム」として1月1日に合併したことを発表した。これは昨年10月に,各々の本社である米Polycomと米PictureTelが合併したことを受けたもの。社長にはポリコムの林田直樹社長が就任する。
新社長の林田直樹氏 新会社では従来通り,音声会議システム「SoundStation」,ルームタイプ型テレビ会議システム「ViewStation」,デスクトップ型テレビ会議システム「ViaVideo」,多地点接続装置「MGCシリーズ」を取り扱うほか,新たに旧ピクチャーテルの“ビジュアルコラボレーションシステム”「iPower」シリーズをポリコムブランドで販売する。 「iPowerはPCのアーキテクチャを持ち,Excelのファイルといったデータアプリケーションを共有しながら音声・映像もやりとりできるテレビ会議システム。旧ポリコムがあまり得意でなかったデータコラボレーション機能に優れ,この分野の強化につながる」(林田社長) また旧ポリコムでは従来,米Polycom製品のサポート・保守契約およびカスタマイズドソリューションを主たる業務にしてきたが,「サービス体制はピクチャーテルの方が優れている。これをベースにすることで,サービス体制を強化する」(林田社長)という。
会場に並んでいたポリコムの取り扱い製品群
米Polycomの合併戦略米PolycomはこれまでもM&A(買収・合併)を積極的に進めてきた。2000年9月にはCirca Communicationsと合併し,VoIP製品を製品ラインナップに追加。2000年12月にはAccord Networksと合併し,MCU(多地点制御装置)などの製品を製品ラインに加えている。 こうした戦略が成功し,Polycomは米BusinessWeek誌の“急成長企業100社”で10位にランクインする急成長を遂げている。同社の音声会議システムは,昨年11月に累計販売台数100万台を突破,米Fortune誌が選んだトップ100企業のすべてで導入されているという。 「ルームタイプのテレビ会議システムでは,2001年度1月から9月までのマーケットシェアで(旧)Polycomが47.9%,(旧)PictureTelが14.7%を占めていた(Frost Sullivan調べ)。今回の合併で,世界で62.6%のシェアを占めることになる」(林田社長)。 林田社長によれば,日本での同様のテレビ会議システムの出荷台数は,現在7000台前後。うちポリコム製品が6割程度を占めるという。 「戦略としては,利益率の高いビジネスユーザーを狙っていく。社内ネットワークとしての活用以外に,取引先とのビジネスコミュニケーションにも利用してもらえるだろう」(同氏)。
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