日本通信,無線LANのMVNOも視野に──AirH"つなぎ放題とのバンドル販売も

日本通信が,無線LANのMVNOに参入する計画を明らかにした。モバイルインターネットサービスなどとインフラの卸売りモデルで交渉中で,PHSの使い放題サービスとのパッケージ販売も検討中だという。

【国内記事】 2002年3月26日更新

 DDIポケットのMVNO(11月15日の記事参照)として,プリペイドのつなぎ放題サービスを提供する日本通信は,無線LANのインフラを借り受けた定額制データ通信サービスを計画していることを明らかにした。

 同社によれば,無線LANを使ったインターネット接続サービスを開始するモバイルインターネットサービス(MIS)ほか数社とインフラの卸売りについて交渉中で,価格面での調整などを行っているという。サービスの開始時期なども「現在のところ未定」(日本通信マーケティング本部赤澤隆氏)だ。

 無線LANを利用したホットスポットサービスは,MISが4月1日よりサービスイン(3月15日の記事参照)するなど,商用化に向けた動きが高まっている。しかし料金設定などの課題もあり,どのようにすればビジネスとして成り立つのかは,まだ見えていないというのが現状だ。「初期の段階で限られているカバーエリアに対して,どの程度の価格であればユーザーにとってリーズナブルなのか。慎重に検討しているところだ」(赤澤氏)

 同社は,このエリアの問題を解決する1つの方法としてAirH"によるつなぎ放題サービスと定額制無線LANをバンドルしたパッケージの販売も検討しているという。エリア内では無線LANで接続,それ以外のエリアではAirH"で接続することで,定額制による使い分けが可能になるサービスだ。「両者を組み合わせることで,それぞれのエリアを補完できるパッケージになる」(赤澤氏)

 NTTドコモも将来的には,「移動中はFOMA,停止中は無線LAN」というサービスを予定しているが(3月15日の記事参照),商用化への具体策はまだ決まっていない。また,DDIポケットもAirH"と無線LANを組み合わせたサービスについては「検討は行っているが,今後のサービス展開についても検討もこれから」(3月20日の記事参照)という段階だ。

 既に定額制を実現しているAirH"と無線LANを組み合わせたサービスは,現段階でリーズナブルな価格を実現できる可能性が高く,相互補完という点からも相性がいい。また,MISではドライバを利用することで無線LANでのローミングを実現しており,無線LANとAirH"のローミングについても期待される。

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▼ 日本通信

[後藤祥子,ITmedia]

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