ニュース 2002年6月5日 00:14 AM 更新

ホットスポット独自のコンテンツを配信するソリューション

日本エリクソンは、ホットスポットの設置者がアクセスするユーザーにコンテンツを配信できるソリューションのデモを行った。通信事業者やスポット設置者を対象に、導入を目指す

 日本エリクソンは6月5日、公衆無線LANサービスでローカルコンテンツの配信を実現するシステム「ノマディックP2P」のデモを行った。通信事業者やスポット設置者を対象に導入を目指す。今年中にリリースする予定で、価格は未定。

 ノマディックP2Pでは、ユーザー認証を行う機器「サイトマネージャ」を無線アクセスポイント(AP)に接続する。さらに、通信事業者の拠点に「モビリティブローカー」を導入して、認証・課金システムおよびアプリケーションサーバ機能を追加する。


デモの構成(クリックで拡大)。「ホットスポット」となっている部分はホテルなどのスポット設置者、「サービスプロバイダ」となっているのは通信事業者と考えればいい

 これにより、従来からある通信事業者側での認証と、ISPによる認証のほかに、ホットスポット側でも認証できるようになるところがポイント。スポット設置者によって、ローカルでのコンテンツ課金・ユーザーデータベース管理などが可能になる。

 「ホットスポットはシステム構成上、エッジ部分といえる。通信事業者などが中央で一括管理しなくてすむあたりが、“P2P”と銘打っている理由だ」(日本エリクソン)

 通信事業者にすれば、ソリューション導入によって各スポットに柔軟なコンテンツ展開を許すことで、より多くのスポットの囲い込みが望める。また認証機能によって、ISP間ローミングやホットスポット間ローミングの両方が実現するというメリットもあるという。

専用サイトにコンテンツを用意

 ユーザーは無線APにアクセスする際、Webブラウザから事前に登録した(その場で発行してもいい)IDとパスワードを入力する。ISPなどに接続する時とは別の認証パスを利用することになり、特別なソフトウェアやツールなどは、特に必要ない。

 認証に成功すると、自動的に専用サイトにジャンプする仕組み。専用サイトには無線APの位置情報に応じた、ローカルコンテンツがそろっているという具合だ。

 具体的なコンテンツとして想定されているのは、スポット設置店内の商品情報や映像コンテンツ配信など。ほかに、ホットスポット(厳密にはサイトマネージャー)に向けてファイルを送信することで、ドライバなどを用意せずとも設置されたプリンタから印刷できる。ネットワーク経由で広告プロバイダのサーバと接続すれば、広告配信も可能だ。

 なお、APにアクセスしたデバイスを検知・認識しているため、PC向け/PDA向けなど、コンテンツのフォーマットを切り替えて送信できる。決済は月額課金でなく、利用ごとの課金が可能で、プリペイド、ISP課金などさまざまな形態を用意できる。


デモでは、実際にサイトマネージャにファイルを送信してプリントアウトするようすが示された

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[杉浦正武, ITmedia]

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