ニュース 2002年6月27日 08:01 PM 更新

さらなるコスト攻勢で追撃を目指すビッダーズ

ビッダーズが、2カ月半の手数料無料化を発表した。業界首位のヤフーが新料金体系で“手放しつつある”ユーザーを、この機に囲い込みたい考えだ

 ディー・エヌ・エーはオークションサイト「ビッダーズ」内で、7月15日から9月30日までオークションの成約手数料を無料にすると発表した。常時出品数の“50万点突破記念キャンペーン”という位置付け。

 同サイトは参加料、出品料ともに無料。4月1日には成約手数料を5%から2.5%に引き下げていたが(記事参照)、今回のキャンペーンではそれも無料になる。これにより、ユーザーは背景色やフォントを替えるなどのオプションサービスを除いて、完全に無料でオークションサービスを利用できる。


ディー・エヌ・エーの南場智子社長。持論は「ネットークションは2005年に、一兆円市場になる」

 ビッダーズの会員は、現在117万人。サイトは1日500万PVを集めており、常時出品数もこのほど50万点を超えた。今回のキャンペーンでさらに新規利用者を増やし、業界首位の座にあるYahoo! オークションに迫りたい考えだ。

 いっぽうのYahoo! オークションでは、4月から順次「システム利用料」を導入した(3月1日の記事参照)ことが影響したのか、出品数に若干の減少も見られる(記事参照)。

 「5月に行った調査では、Yahoo! オークションのみに出品していたユーザーの61%が『今後ほかのオークションサイトに出品する』と答えている。いわば、多くのユーザーが“引越し”を考えているわけで、我々としてもチャンスととらえている」(ディー・エヌ・エー南場社長)。

 目標は、キャンペーンにより出品数を100万点にまで増やすこと。Yahoo! オークションの出品数は最終的に200万点前後まで落ちると予想しており、「200万と100万なら、十分“勝負”に持ち込める」との読みだ。

 なお、同社は昨年も5カ月にわたり無料キャンペーンを展開したが、その際も「サイトの規模は3倍に拡大した」(南場社長)という。

「複数の収入経路がある」

 今回の無料化で、当然ながら当該期間中の同社の収入は落ちる。だが、南場社長は「成約手数料は、収入全体の3割程度だ」と話す。

 「ビッダーズでは法人向けのショッピングも扱っているほか、ECプラットフォームのシステム売りなども行っている。加えて、トラフィックが集まってきたことによる広告事業も成長している」。

 南場社長はまた、いったん出品すればユーザーの定着率は93%だとも紹介。今後もネットバンクの口座を用いた本人認証に対応したり、買い手のアクセスを把握できるカウンターに新機能を追加するなど、ユーザービリティの向上に努めると話した。

関連記事
▼ ビッダーズ、オークションの成約手数料を2.5%に値下げ
▼ ビッダーズが出品手数料無料キャンペーンを再延長
▼ Yahoo!オークションに「システム利用料」導入へ

関連リンク
▼ ビッダーズ

[杉浦正武, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!