ワイコム、無線アクセス&ホットスポットの「Air11」北海道のワイコムが、無線インターネット接続サービス「Air11」を開始した。PPPoEの採用、同じアカウントで利用できる「スポットエリア」、そしてNTTコム「ホットスポット」とのローミングサービスなど、ユニークな特長がある
ワイコムは7月1日、札幌市や上湧別町の一部などを対象として無線インターネット接続サービス「Air11」(エアイレブン」を開始した。ワイコムは、今年4月に第一種電気通信事業許可を受けたばかりの通信ベンチャー。Air11の名称通り、IEEE 802.11b準拠の機器を使って最大11Mbpsの無線アクセスを提供する。 Air11の特長は、住宅やオフィスの“ラストワンマイル”として無線アクセスを提供するFWA「サービスエリア」と、ホテルのロビーなどで利用できる公衆無線LANサービス(いわゆるホットスポット)の「スポットエリア」の両方が使えること。IEEE 802.11b準拠の無線LAN機器を持っているユーザーであれば、ワイコムの提携ISPが発行するIDとパスワードを使って、どちらでも利用できる。 FWAサービスの場合、電波の届く範囲は基地局から半径約500メートル。ユーザー個々の電波受信状況により、屋内機器だけで済むケースと、ベランダなどの屋外に指向性アンテナを取り付けるケースの両方があるという。 認証方式はPPPoE。無線アクセスでPPPoEを採用するのは珍しいが、これは「NTTのフレッツシリーズなどと同等の使い勝手を目指したため」(同社)。ルータによる接続やクライアントソフトによる接続など、汎用性の高さを評価したという。IPアドレスは、動的割り当てのグローバルIPアドレス。複数台のPCを利用することもできるが、ルータの設定などはサポート対象外だ。 サービス料金は提携ISPによるが、既に対応を表明している「PHOENIX CLUB」の場合で月額2480円。無線機材は購入もしくはレンタルが選択できる。購入の場合は、屋内用で2万8000円、屋外用で4万2000円。レンタルの場合は、それぞれ月額800円(屋内用)、1200円(屋外用)となっている。
加入申込みは、7月1日より受け付ける。なお、申込み窓口は提携ISPだが、事前にワイコムのWebサイトもしくは電話で電波受信状況の確認を行う必要がある。
公衆無線LANサービスでは、まず専用ポータルでユーザーIDとパスワードを入力し、インターネットにアクセスする認証方式を採用した。仕組みとしてはNTTコミュニケーションズの提供する「ホットスポット」(4月の記事参照)に近いが、これを利用して、同社では「ホットスポット」のユーザーを対象にローミングの試験サービスを提供する方針だ。 「2.4GHz帯は誰でも使える周波数帯だが、個々の事業者がそれぞれAPを設置していたら干渉が起こる。それよりも、相互利用できる事業者とは手を組んでいけばいい」(同社)。
また、ワイコムはMIS(モバイルインターネットサービス)の「地域コミュニティパートナープログラム」にも名を連ねている。既に2年間に渡って実験を続けており、「「Genuine」対応のスポットも順次設置する構えだ。ただし、MIS方式は独自性が高く、基地局の共用が難しいため、「スポットエリアとは別にスポットの設置を進める」としている。 「サービスエリア」および「スポットエリア」のサービス対象地域は下記の通り。
上湧別町、湧別町
札幌市
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