ニュース 2002年7月2日 11:17 PM 更新

NTT-MEがISP向けにブロードバンドサービスをOEM

NTT-MEは7月2日、これまで直接提供してきたVoIPサービスをはじめ、IP-VPNサービスやデータセンターサービス、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)といった各種ブロードバンドサービスを、インターネットサービスプロバイダー(ISP)向けにOEM提供していくことを発表した。

 エヌ・ティ・ティ エムイー(NTT-ME)は7月2日、これまで直接提供してきた「WAKWAK コール・ゴーゴー」といったVoIPサービスをはじめ、IP-VPNサービスやデータセンターサービス、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)といった各種ブロードバンドサービスを、インターネットサービスプロバイダー(ISP)向けにOEM提供していくことを発表した。昨日発表したばかりの無線LANアクセス・サービスも同様に、OEM提供する計画だ。

 まず第1弾として、今年9月よりIP電話サービスのOEMを開始する。まだ名前は明らかにできないながらも、50社ほどのISPから問い合わせがあったということだ。また、サービスの形態によってはPBXなどのベンダーを通じて提供する方法も検討する。

 NTT-MEでは、同社独自のバックボーン「XePhion」をベースにしたVoIPプラットフォームを通じて、ダイヤルアップから拠点間接続・内線通話まで、さまざまな形態のVoIPサービスを提供してきた。このVoIPプラットフォームと、OEM先プロバイダーのネットワークをIX経由で、あるいは直接接続することにより、品質の高いVoIPサービスを提供するという。

 IP電話サービスのOEM料金は、オフネット通話(IP網経由で一般加入電話に通話する場合)は全国一律で3分10円、受発信双方で公衆電話回線を経由するタイプは、全国一律で3分20円。決して劇的に安い料金とはいえないが、その文、サービス品質で差別化を図るという。

ADSL回線1本でIPSec VPNとVoIPを両立

 NTT-MEは同時に、中小規模企業やSOHOをターゲットにした「エンタープライズVPN」サービスを発表している。

 このサービスは、IPSec VPNを利用して企業の拠点間を接続するもの。それだけならば既に他のISPでも同様のサービスを提供しているが、特徴は、同社のVoIPサービス、WAKWAKコール・ゴーゴーとの併用が可能なことだ。同社では7月下旬よりセット提供を開始する予定だ。

 WAKWAKコール・ゴーゴーは、NTT東日本/西日本が提供するフレッツ・ADSLを用いてVoIPを実現するサービス。同社によると既に3000件の加入があるという。

 エンタープライズVPNサービスでは、ここで利用しているADSLモデムやVoIP TAに、米ネットスクリーンが提供する中小規模ネットワーク向けのVPNゲートウェイ、「NetScreen 5XP」を組み合わせて利用する。1つのアクセス回線上でインターネットVPNとVoIPを提供できることから、企業は音声とデータ、両方の通信コストを削減できるという。

 またオプションを利用すれば、IP-VPN/IP-CUGサービスとの相互接続も可能である。多くのデータをやり取りする企業本社側はXePhionで、その他の小規模拠点はエンタープライズVPNで接続するといった運用を実現できる。

 もちろん企業のニーズによっては、VoIPサービスだけ、あるいはVPNだけを利用するという選択も可能だ。また万一の回線障害に備え、アナログ回線を幾つか生かしておくという運用もできるという。

 エンタープライズVPNサービスの利用料金は、アクセス回線にADSLを利用し、最大10台までの端末を接続する場合、月額1万8900円。基本料金は7万1500円だ。またBフレッツも利用でき、この場合の月額料金は2万2600円となる。

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▼ NTT-ME

[高橋睦美, ITmedia]

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