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ベストエフォート〜直訳すると「最善の努力」。一般向けのADSLは、基本的にこのベストエフォート型サービスだ。スペック上は12Mbpsであったり、8Mbpsであったりするが、カタログ値どおりのスピードが出る人は幸運と言える。
それだけに、他のADSLユーザーがどの程度出ているか、少し気になるトコロだ。ちなみに、わが家のADSLはリンクスピードで1.6Mbpsほど。 CATVのほうは実効2〜3Mbpsでる。「1人暮らしのくせに、何故2回線も必要なのか」とか、細かいツッコミはしないでほしい。
ところが、C-NEWSの調査によると、8M ADSLの平均スピードは、約2.7Mbpsだという。今回の調査では、Web上のスピード計測サイトを利用してユーザー自身が測定しているので、NTT収容局とのリンクスピードや地域IP網内の計測サイト(NTT東西の場合)より、インターネット上の実効スピードに近い数字を導き出しているはず。ちょっと羨ましい。
ボトルネックはさまざま
ところで、15日に行われた「マルチバンドCM」の発表会では、Jストリームが興味深い資料を提示した。
これは、300Kbpsを上限とするマルチビットレートのストリーミングコンテンツに対し、ユーザーが実際に接続している速度を集計したもの。グラフを見ると、3つの山があることが分かる。1つは40Kbpsあたりで、これは56KbpsモデムやISDNユーザーがまだ多いため。2つめの山は220〜250Kbpsの部分。3つめが上限の300Kbpsに近いトコロだ。
Jストリームは、主要ISPのネットワークに直結した全国20カ所の拠点を持っている(ISPのNOCにサーバを置いている)。それでも300Kbpsで接続できるユーザーは限られている
ADSLの平均実効速度が数Mbpsという単位であれば、もう少し右端の棒が伸びていてもよさそうに思える。ボトルネックになっているのは、NTT局同士を結ぶ中継網か、回線事業者と上位ISPを結ぶ回線か、はたまたISP同士のネットワーク接続あたりだろうか?
これらは、いわゆる「ミドルマイル問題」として注目を集めている部分。どうやら、アクセス回線の最大速度より、目を向けなければならない部分がありそうだ。
いや、別にわが家の8M ADSLが平均値を下回っているから言うわけではないのだけれど……。
[芹澤隆徳, ITmedia]
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