ニュース 2002年7月17日 00:38 AM 更新

26GHz帯無線ユニットを展示――日立国際電気

WIRELESS JAPAN 2002会場で、26GHz帯を用いる加入者系無線システム対応機が展示されていた。大手通信キャリアに採用されているもので、16Mbpsの通信速度を実現する

 WIRELESS JAPAN 2002会場の日立国際電気のブースでは、26GHz帯を用いた加入者系無線システムの対応ユニットが展示されていた。機器は実際に、大手通信キャリアのFWAサービスに採用されているという。


左が屋外に設置するアンテナ(ODU)、右が屋内に設置するユニット(IDU)

 FWAサービスでは事業者が、電柱などに90度の方向性を持つアンテナ基地局を設置する。加入者局側は屋外に設置したアンテナによって、個別に電波を受信し、屋内ユニットを経由してLANと接続しているわけだ(Point to Multipoint方式)。

 サービスは主に事業者を対象としており、基地局−加入者局間で最大16Mbpsの通信速度を実現するという。時分割による双方向伝送を行うTDD方式(Time Division Duplex)を採用しているため、上り下りの伝送速度を非対称に設定できる。つまり、16Mbpsの通信速度のうち4Mbpsを上りに、12Mbpsを下りに割り当てるといった利用が可能となっている。

26GHz帯を使うことのメリットは?

 26GHz帯は、2.4GHz帯などと比べて無線同士の相互干渉が少ないというメリットがある。これは同周波数帯の利用が免許制となっており(記事参照)、事業者の数が限られているからだ。

 日立国際電気も、26GHz帯を利用したFWAサービスは高い伝送品質を保証できると強調。同社によれば、回線設計自体が「5GHz帯や2.4GHz帯と比べ、信号の変動を追従するための幅(マージン)や伝送距離の点で、ゆとりを持った仕様になっている」という。

 サービスの通信速度は現在、16Mbpsとなっているが、高い直進性をもつアンテナ同士を2点間で「狙いうちさせれば」(Point to Point方式)、最大156Mbpsを実現することも可能。ほかに、クラス分けを行って一定帯域をベストエフォートにすることもできるという。説明員は今後、さらなる高速化に向け開発を進めると話していた。

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▼ 日立国際電気

[杉浦正武, ITmedia]

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