日本市場を狙うEnvara、IEEE 802.11a/b/g対応RFチップのデモデュアルバンド対応の無線LANチップに新顔が加わるようだ。イスラエルのEnvaraは、IEEE 802.11a/b/g対応のRFIC「EN303」のデモンストレーションを行い、国内メーカーに採用を訴えた
イスラエルに本拠を構えるEnvaraが、1チップで2.4GHzと5GHzの両方に対応するRFチップ「EN303」のデモンストレーションを披露した。EN303は、同社のデュアルバンド無線LANチップセット「WiND502」のRF部を担当するIC。WiND502は、2チップ構成で「低コスト」なデュアル無線LAN製品を実現するという。
EN303がサポートする周波数帯は、IEEE 802.11bやIEEE 802.11g(ドラフト仕様のOFDMのみ)が利用する2.4GHz帯と、IEEE 802.11aなどが使う5GHz帯。とくに5GHz帯は、4.9GHz〜5.8GHzという広い範囲をサポートしており、欧州のHyperLAN2仕様が使う高い周波数帯はもちろん、日本独自となる4.9GHz〜5.03GHzにも対応している。 来日したEnvaraのマーケティングディレクター、Paul Nurflus氏は「無線LANベンダーの多くが日本や台湾に本拠を置いているうえ、普及のスピードも速い」と日本重視の姿勢を示した。今回のデモンストレーションも、2003年第1四半期に予定されているWiND502のサンプル出荷に先駆け、日本や台湾のセットメーカーに同社のソリューションを訴求する目的があるようだ。
今後、需要が見込まれているデュアルバンド対応の無線LANチップセット(7月5日の記事を参照)。既に米Atheros CommunicationsがIEEE 802.11a/b/g対応の「AR5001X」をサンプル出荷しており、8月中には複数のメーカーから製品が登場するものと見られている。 ただし、AR5001XはRF部がそれぞれ独立した3チップ構成。これに対して、EnvaraのWiND502は2チップ構成であり、製品価格も「IEEE 802.11aのシングルモード製品と同レベルに抑えることができる」(同氏)という。 Envaraでは、今年第4四半期までにEN303のアルファ版をサンプル出荷。翌2003年の第1四半期中にはWiND502のサンプルおよびリファレンスデザインを提供する計画だ。リファレンスデザインは、PCMCIAカードタイプとminiPCIタイプが予定されており、このほかにアクセスポイントやPCカード用のドライバなどが添付されるという。 関連記事 無線LAN、時代は“デュアルモード”へ 無線LANの主流は、“混沌の後”802.11a&11gへ 「a, b、e、g」――それぞれの802.11が意味するところ 関連リンク Envara [芹澤隆徳, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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