ニュース 2002年8月1日 04:11 PM 更新

InfoSphereがOCNに統合、個人向けサービスの厳しさを反映か

NTTPCコミュニケーションズが運営してきた「InfoSphere」の個人向け事業が、NTTコミュニケーションズの「OCN」に統合されることになった。NTTグループが先に発表した「3カ年計画」に沿ったもので、経営リソースを集中させ、スケールメリットを打ち出す

 NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)が運営してきたインターネット接続サービス「InfoSphere」の個人向け事業が、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の「OCN」に統合されることになった。

 NTT ComとNTTPCは8月1日、InfoSphereの個人向けサービスをOCNに統合させることを発表した。経営リソースを集中させて効率化を図るとともに、OCNの会員数拡大を通じてスケールメリットを打ち出していくことが目的という。

 NTT Comは10月1日付けで、NTTPCより7億3000万円で営業権を取得する。メールアドレスやドメイン、サポート体制を含め、半年ほど時間をかけながらOCNへの統合作業を進める予定だ。料金体系についても、顧客側の反応や状況を見ながら、OCN側のなるべく近いメニューに誘導していくという。

 双方からの脱会者がないと仮定すれば、InfoSphereの会員約16万人のうち、個人会員約11万人がOCNに引き継がれ、統合後のOCNの会員数は約331万人となる。

 NTT持株会社は先に発表した「3カ年計画」の中で、NTTグループのインターネット接続事業を統合していくことを明らかにしていたが、今回の統合もその方針に沿ったものだ。もともとNTTPCはNTT Comの子会社であることもあり、「現実的にできるところから(統合を)やっていくということ」(NTT Comのコンシューマ&オフィス事業部IPサービス部の澤田純氏)。ただ、それ以外のNTTグループ各社との統合については、検討課題には上っているものの、まだ白紙という。

 今回の事業譲渡にともない、InfoSphereは法人向けサービスに特化していくことになる。OCNとInfoSphereの法人向けサービスにも重複する部分はあり、バックボーンも実質共有しているが、「法人向けサービスは伸びている。また、これまでの顧客との付き合いも考慮すれば、(NTT Comとは)分けておくほうが有利だろうし、顧客に選択肢を提供することにもなる」(澤田氏)という。

 一般論として、法人向け通信サービスが比較的順調に成長を見せるのに対し、個人向けサービスは、コンテンツやアプリケーションを展開しつつ規模を拡大しない限りペイしがたい、非常に厳しい状況にある。今回の統合も、その傾向を反映したものといえるだろう。

関連リンク
▼ OCN
▼ InfoSphere

[ITmedia]

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