ニュース 2002年9月25日 08:36 PM 更新

ネット広告は「美しさ」を追求? ――Web広告研究会

日本広告主協会 Web広告研究会は24日、第6回WABフォーラムを開催。ブロードバンド化が急速に進む中での広告のあり方などについて講演やパネルディスカッションが行われた

 日本広告主協会 Web広告研究会は24日、第6回WAB(Web Advertising Bureau)フォーラムを開催した。ブロードバンド化が急速に進む中での広告のあり方などについて講演やパネルディスカッションが行われ、各種メディアの中でインターネット広告がより重要性を増す見通しなどが示された。

 第一部の講演では、米国IAB(Interactive Advertising Bureau)のBill Flatley氏は、米国の広告事情について講演を行った。Flatley氏によれば、米国でもネットバブル崩壊後に広告費の減少が起きているものの、いわゆるネット企業を除いたトラディショナルな広告主だけを見るとむしろ広告費は拡大しているという(2000年→2001年で+45%)。

 またFlatley氏は、テレビ・雑誌・インターネットの各媒体を組み合わせた広告についてIABが行った調査についても触れ、これら3つのメディアの利用比率を変えることで広告の目的(短期間の知名度アップ、購買促進、ブランドイメージのアップなど)に応じた最適化が可能なことを示した。

 テレビや雑誌では一定期間が過ぎるとブランドイメージの増加が頭打ちになる傾向があるのに比べ、ネット広告は繰り返し露出することが容易なことから、最終的にはテレビ以上にブランドイメージの向上に寄与している。また、ネット広告は露出頻度を上げていく際のコストが雑誌やテレビほど上がっていかないため、ブランドイメージの向上にかかるコストが最終的に低くなるという特徴があるという。

 また、ネットレイティングス荻原氏やNTT-X中嶋氏、電通峯川氏らによるパネルディスカッションでは、日本とアメリカのインターネット事情・広告事情の違いなどについて討論が行われた。

 この中では、米国では子供の教育のためにインターネットを活用するといった意識がかなり強いのに対し、日本ではそうした意識が希薄で、日本ではインターネットが「ファミリー」への浸透に至っていないのではないかといった点を指摘。

 また、アメリカのネット広告は日本より進んでいる例として、ニューヨークタイムスのウェブサイトにティファニーの広告が掲載された例などをあげ、広告クリエイターが力を発揮でき、広告主に広告を出しても良いと思わせる環境が充実している点を指摘していた(日本では小さなバナー広告の印象が強いせいか、広告クリエイターがインターネット広告をやりたがらないという)。

 エンドユーザーには何かと嫌われがちなインターネットの広告だが、「美しい」「楽しめる」ものが増えてくれれば、(近年のテレビCMのように)それ自体が話題を集めるような「作品」が出てくる日がくるのかもしれない。

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▼ Web広告研究会

[記事提供:RBBTODAY ]



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