ニュース 2002年9月30日 09:18 PM 更新

NTT東日本とトレンドマイクロ、ADSLのセキュリティを向上させる「フレッツ・セーフティ」を提供

NTT東日本は、「フレッツ・ADSL」ユーザー向けのセキュリティサービスを発表した。専用アプライアンスとネットワークサービスを組み合わせ、ファイアウォールとウイルス対策の機能を提供する

 NTT東日本は9月30日、トレンドマイクロと提携して、「フレッツ・ADSL」や「Bフレッツ」のユーザーを対象としたセキュリティサービス「フレッツ・セーフティ」を開始すると発表した。トレンドマイクロの「GateLock X200」とパターンファイルのアップデートサービスを組み合わせ、ファイアウォールとウイルス対策の機能を提供する。


NTT東日本の古賀哲夫常務取締役営業推進部長(左)とトレンドマイクロのスティーブ・チャン社長兼CEO(右)

 GateLockは、トレンドマイクロが昨年10月に発表した、一台でルータやウイルススキャン、不正アクセス監視、ファイアウォールを兼ねるセキュリティアプライアンスだ。本体背面にはWAN/LANのインタフェースを1つずつ備えており、これをADSLモデムとPCの間に設置してネットワークを流れるパケットを監視する。不正侵入やウイルスが添付されたメールを検出すると、本体前面にあるランプやメールでユーザーに警告する仕組みだ。メールの場合は、ウイルスをその場で削除してくれる(詳細は昨年10月および11月の記事を参照)。

 トレンドマイクロは、GateLockとウイルス定義ファイルの更新サービスをセットで販売しているが、フレッツ・セーフティの仕組みも基本的に変わらない。定期的にGateLockが「フレッツ・スクェア」に置かれた専用サーバに接続し、パターンファイルを自動更新するというものだ。ただし、更新の確認が6時間おきと頻繁(オリジナルサービスは24時間ごと)になっていること、そして「地域IP網内で更新を行うため、スループット上の問題を解決している点が異なる」(NTT東日本サービス開発部フレッツサービス推進室の堺紀雄室長)という。


フレッツ・セーフティの仕組み。パターンファイルの更新が地域IP網内で完結する

 また、GateLockもフレッツ・セーフティに合わせて仕様が一部変更された。ハードウェアは同一だが、PPPoEで同時に2つまでのセッションを張ることができるようになった(既存モデルは1セッション)。これは、ユーザーがISP経由でインターネットに接続している間でも更新チェックを行えるようにするため。なお、NTT東日本では、先月24日付けでフレッツ・ADSLおよびBフレッツの同時接続セッション数を増やすことを発表している(24日の記事を参照)。

 ただし、GateLockをルータとしてみた場合、そのスペックは必ずしも十分とは言えない。実効スループットは「約10Mbps」(NTT)と、Bフレッツはもとより、最大12Mbpsの「フレッツ・モア」でもネットワークのボトルネックになりかねない。このため、NTT東日本では「Bフレッツに対応できる高速版のGateLock、あるいはルータメーカーと協力してフレッツ・セーフティ対応の高速ルータを提供していくつもりだ」(堺氏)としている。


NTTブランドの「Web Caster GateLock X200」。価格は1万5800円。当面は直販のみだが、店頭販売も検討中という

 フレッツ・セーフティのサービス料金は、PCが1台の場合で月額300円、2台から5台までは月額500円となる。このほか、初期費用として登録手数料の300円とGateLock購入費用の1万5800円が別途必要。

 NTT東日本では、10月1日より東京エリアで申し込み受付を開始、順次提供エリアを拡大していく。また、NTT西日本も同様のサービスを検討中という。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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