ニュース	2002年11月13日　10:00 PM 更新

NTT「3000キロ先、300Mbps」のストリーム配信に成功

NTT未来ねっと研究所は、シカゴ――ロサンゼルス間で300Mbpsの大容量ストリームコンテンツの配信実験に成功した

　NTT持株会社は11月13日、シカゴ――ロサンゼルス間を接続して、300Mbpsのストリーミング映像を配信する実験に成功したと発表した。こうした伝送距離、映像品質の配信実験が行われたのは世界初という。同社はこの結果をふまえ、高画質な国際テレビ会議や、遠隔地に向けた映像配信の可能性を実証できたとしている。

　実験を行ったのはNTT未来ねっと研究所。10月28、29日の両日、シカゴのイリノイ大学とロサンゼルスの南カリフォルニア大学の2拠点を接続し、約半日にわたり平均300Mbps、最大800−900Mbpsの超高精細ディジタルシネマ（Super High Definition Digital Cinema）を配信した。この際の伝送距離は3000キロ、遅延は往復で59msec.だった。

　また、米2カ所と横須賀を接続し、3拠点間で6Mbpsのリアルタイム画像を同時配信する実験も行っている。この際の最大伝送遅延は往復で190msec.となった。

　ネットワーク環境は、北米200大学が中心の次世代インターネット研究開発コンソーシアム「Internet2」が構築。日米間の接続には、NTTが保有するネットワーク「GEMnet」を利用した。

　実験では、IPルータ側でユーザーの送信トラフィックを計測、伝送時の優先順位を決めるQoS技術「MXQ」（MaXimal Queuing）やネットワークが自律的に最適な配信経路を選択する広域配信技術「Flexcast」なども検証、課題が抽出された。こうした技術は引き続き国内外のネットワークを用いて実験を重ね、実用性の確認を行う。

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Internet2

[杉浦正武, ITmedia]

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