ニュース 2002年11月21日 10:51 PM 更新

プリペイド式ホットスポット、新宿に登場

理経は11月21日、公衆無線LANサービスへの参入を発表した。サービス名称は「BizPortal」(ビスポータル)。国内初となるプリペイド方式を採用し、「カードさえ購入すれば、誰でも利用できる手軽さ」が魅力だ

 理経は11月21日、公衆無線LANサービス(いわゆるホットスポット)への参入を発表した。サービス名称は「BizPortal」(ビスポータル)。国内初となるプリペイド方式を採用し、「カードさえ購入すれば、誰でも利用できる手軽さ」(理経企画開発部事業企画グループの徳田日出海氏)が魅力だ。新宿西口のホテルやオフィスピルなど4カ所に基地局を設置し、26日にサービスを開始する。

 BizPortalの特徴は、専用のプリペイドカードもしくはクレジットカードを使い、事前の手続きなしで利用できること。既存のホットスポットサービスでは、一般的に事前の入会手続きが必要となり、このため街で偶然スポットを見つけても、その場で利用できるわけではない。ISPによる仲介サービスも出てきたものの、まだまだ一部だ(18日の記事を参照)。


専用のプリペイドカード

 これに対して、プリペイド式のBizPortalは事前の契約が一切不要。PCと無線LANカードさえあれば、その場で使えるのがメリットとなる。また、場所を提供する店舗も「プリペイドカードの販売手数料により、ペイバックの利益がうまれる」(徳田氏)。

プリペイドカードのメリット


接続イメージ。バックボーンはNTT-MEが提供しており、「NeoMobile」とのWISPローミングも検討中。また、Wi-Fi Zoneも申請しているという

 利用時には、まずスポット周辺の店舗やホテルのカウンターで販売している「BizPortal ワンタイムカード」を購入する。カードは1日(500円)と1週間(1000円)の2種類。このカードに記述されているWEPとESS-IDを設定し、ブラウザを起動すると自動的にBizPortalのポータル画面が表示される。ここでカードのスクラッチ部分にあるIDとパスワードを入力して認証を行えば、インターネットに接続できる仕組みだ。同時に氏名などの個人情報も入力する必要があるが(初回のみ)、すべて128ビットSSLで暗号化されている。

 IPアドレスの設定は必要ない。スポットに設置された米Nomadicのゲートウェイにより、もとの設定がDHCPであればそのままIPアドレスを割り当て、また固定IPの場合はゲートウェイが自動的にアドレス変換を行う。IPアドレスは、動的割り当てのグローバルIP。これは「ビジネスユーザーのVPN利用、そして将来のIP電話利用を視野に入れたため」。

 一方、クレジットカード決済の場合は、ブラウザでポータルに入り、ここでクレジットカード番号を入力する。料金はプリペイドカードの場合と同じだ。


BizPortalの機器群。Intel製のAPを採用しており、将来的には2.4GHz/5GHzのデュアルバンドに対応させることも検討中

 理経では、まず西新宿駅周辺の4カ所(下記)でBizPortalを開始する。外国人ビジネスマンが多い新宿地区にターゲットを絞り、2003年3月までに20カ所までスポットを増やす方針だ。「新宿パークタワーなど既に複数の交渉を進めている。また、新宿以外でも外国人ビジネスマンの多い大都市圏を中心に拡大していく」(同氏)。

建物スポット
新宿ワシントンホテル本館3階コーヒーラウンジ『ボンジュール』
センチュリーハイアット東京2階ロビー、2階コーヒーハウス『ブローニュ』
新宿野村ビル1階西外側パティオ、地下1階北外側パティオ
新宿アイランドタワー地下1階パティオ、地下1階レストラン『スパイスロード』

ネットワークプリンティングサービスも

 BizPortalのポータルサイトには、ビジネスユーザーの役に立つ「新宿の地域情報」や「PrintMe」がリンクされている。PrintMeは、米Electronics For Imaging(日本法人はイー・エフ・アイ)が提供するネットワークプリンティングサービス。印刷したいドキュメントをWeb画面もしくはメールで専用サーバにアップロードすれば、最寄のプリンタを使って出力できる。


ブラウザで文書をアップロードすると「Doc ID」(ドキュメントID)が発行される。これをプリンタに備え付けられた「PrintMeステーション」(手前)でボタン入力すれば印刷が始まる。文書の送信はメールも利用可能

 「外出先で印刷するとき、プリンタドライバが問題になるが、PrintMeの場合はドライバ不要だ。インターネットに接続する手段があればいい」。対応アプリケーションは、Word、Excel、PowerPointなど。プレーンテキストやPDF、HTMLといったデータもサポートしている。まずセンチュリーハイアットにPrintMe対応のプリンタを導入し、今後1〜2カ月は無料で提供する計画。なお、有料化後の料金は未定だ。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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