ニュース 2002年12月4日 11:38 PM 更新

Streaming Media Asia 2002
[基調講演]リアルネットワークスの描く青写真

「Streaming Media Asia 2002」基調講演には、リアルネットワークスの久富副社長が登場。RealPlayerの国内展開を語った

 12月4日、ストリーミング配信技術などにフィーチャーした展示会「Streaming Media Asia 2002」が東京ビッグサイトで開幕した。会場にはコンテンツ管理ソリューションや各種映像処理技術、無線LANを活用したVoIPソフトウェアなどが展示され、注目を集めている。開催期間は6日まで。

 基調講演にはリアルネットワークスのメディア・システム事業部副社長、久富弘文氏が登場。RealPlayerの国内展開を語った。


リアルネットワークスの久富氏

 RealPlayerのユーザーは、いまや世界で3億人、日本で1800万人を数える。コンテンツ紹介サイト「RealGuide」やメールマガジン「RealNews」なども会員数を増やしており、海外で事業化している月額1000円前後のコンテンツポータルサイト(過去記事参照)は「年末には100万ユーザーを突破する見込み」(久富氏)。同様の有料サイトは、来春以降に国内でもオープンされる見込みだ。

 もっとも、久富氏「我々はコンテンツアグリゲータになるつもりはない」と話す。同社の立場は、あくまで映像コンテンツの“入り口”を提供して、ストリーミング市場を盛り上げること。映画配信などは手がけない方針だと話した。

 会場では、最新版プレイヤーである「RealOne」のデモも行われた。


RealOneのインタフェース。下半分にテキスト+静止画を、左上部に動画を表示可能。右上部は双方向性を持ったボタンなどを設置できる

 久富氏は、バッファ時間を短縮できる「TurboPlay」機能を紹介しながら、「最近、Windows Media 9で同様の機能(「INSTANT ON」のこと→記事参照)をやたらとアピールしているので……」と、ライバルの技術に負けていないことに言及。

 「こんなことは、帯域さえ確保できれば難しいものではない。日本もブロードバンドインフラの普及が進み、実現できるようになった」と話した。

すべてのデバイスにRealを

 久富氏は、来年以降はさまざまなデバイスにRealPlayerが搭載されるだろうと話す。

 既に、手は打ってある。米RealNetworksが発表した「Helix」と呼ばれる新戦略では、ストリーミング技術のソースコードを公開することを打ち出している(解説記事参照)。このため、ほかの事業者でもSDKにより容易に技術開発が可能になる。同社はPDA、STB、ゲーム機器など、あらゆるデバイスにRealPlayerが組み込まれることを目指しているという。

 久富氏は、「(RealPlayerは)PC以外のデバイスにも100%リーチ可能。いつでもどこでも、Realの製品を」と青写真を描いた。

関連記事
▼ RealのHelixとは何か〜「北の湖包囲網」である(?)
▼ 「Corona」が変える? ネット動画配信の画質と操作
▼ RealNetworksの競合Webコンテンツサービス、続々開始(1)

関連リンク
▼ リアルネットワークス

[杉浦正武, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!