ニュース 2002年12月17日 05:06 PM 更新

ノーリスクで開始できるソフトウェアダウンロードサービス?

ライセンスオンラインは、コンシューマー向けソフトウェアのダウンロード販売を開始する。集客力のあるWebサイトなどにプラットフォームを無料で提供。販売パートナーの拡大を図る

 企業向けのソフトウェアライセンス販売で知られるライセンスオンラインは、2003年1月に一般ユーザー向けソフトウェアのダウンロード販売サービスを開始すると発表した。ただし、自らECサイトを手がけるのではなく、集客力のあるWebサイトに対してプラットフォームを提供するかたち。セールスパートナーは、サーバや課金システムなどの仕組みを用意する必要がないため、「ノーリスクでダウンロード販売を開始できる」(同社の藤田健治社長)という。


ライセンスオンラインの藤田健治社長

 ライセンスオンラインは、2002年7月末に三井物産から独立した100%子会社。ライセンス販売では、マイクロソフト、アスキーなどIT関連企業を中心に約1500社のパートナーを抱えている。「ADSLなど高速インフラが普及し、環境が整った。ダウンロード販売は、価格と購入時の利便性の両面からエンドユーザーにメリットを提供する」(藤田氏)。

 また藤田氏は、ソフトウェアベンダーの間にも、流通コストを削減できるダウンロード販売への期待は高まっていると指摘する。「通常の箱売りでは、CDメディアの制作費や印刷コスト、在庫にかかる費用など約2000円のコストがかかると言われている。例えば、シマンテックのNorton AntiVirusの場合なら、店頭で7000円するものがダウンロード購入の実勢価格は約4500円だ」。

 ダウンロード販売の市場規模は、2003年までに約500億円(インプレス刊「インターネット白書2002」)に拡大するといわれている。この分野で地歩を築くため、セールスパートナーを一気に拡大するのが新サービスの狙い。新しい「LOLダウンロードサービス」では、セールスパートナーとなったWebサイト側に初期費用や運営コストを課さないほか、データセンターや課金システム、あるいはコールセンター業務などもすべてLOLが代行する。パートナーは、顧客を誘導することで販売マージンを得る仕組みだ。


ライセンスオンラインのECプラットフォーム

個人の参加も可能

 セールスパートナー制度は3種類があり、企業を対象とした「ライセンスパートナー」「DLパートナー」なら、売主として価格設定や販売商品の選別も自由に行える。また、個人サイトでも「DLアフィリエイト」(紹介)パートナーになれば販売実績に応じた手数料がLOLから支払われる。ただし、個人サイトの場合は「特定の顧客を集客できる」といった条件が付くという。


セールスパートナー制度は3種類

 もう1つの特徴は、「誰にでも扱える」(同社)オンライン販売サイトの構築システムだ。セールスパートナーは、ウィザードに従ってテンプレートを選択、サイト名やロゴマークを入力していくだけで、ダウンロードサイトのインタフェースを制作できる。

 「主な作業は、Webサイトにリンクボタンを貼る、ECサイトに表示する自社ロゴマークのアップロード、そして売りたい商品と販売マージンの設定だけ。10分もあればダウンロード販売サイトが構築できるだろう」。なお、課金システムはクレジットカード決済に対応している。

 取り扱うソフトウェアは、ビジネスソフトからゲームまで約500種。シマンテック、ジャストシステム、トレンドマイクロといったソフトウェアベンダーが名を連ねており、今後も随時追加する予定だという。

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▼ ライセンスオンライン

[芹澤隆徳, ITmedia]

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