ニュース 2003年1月9日 10:10 PM 更新

CESレポート
松下の新コンセプト「one」とは?

松下電器米法人はAVCサーバを中核にして、携帯電話やPCなどさまざまな手段を組み合わせるAVネットワーク環境の新コンセプト「one」を発表した

 松下電器産業の米国法人、Matsushita Electric Corporation of Americaは、「2003 International CES」で新コンセプト「one」を発表した。CES開幕前日の7日に報道関係者を対象に行ったカンファレンスで披露。展示ブースには、関連する製品のコンセプトモデルが並べられている。

 oneは、「omnifunctional networking environment」の略。直訳すれば、「あらゆる機能を提供するネットワーク環境」だ。AVCサーバを中核として、携帯電話やPCなどさまざまな手段を通じたユーザーセントリックなAVネットワーク環境を構築することを主な目的としている。

 松下ブースのoneコーナーに展示されているのは、昨年10月のCEATEC JAPANで展示されていた「AVCサーバ」、同じくIEEE 802.11aのアクセスポイント、OCAP(OpenCable Application Platform)対応のデジタルCATV向けSTB、Blu-ray Discレコーダ、AT&T Wirelessの「mMode」に対応した携帯電話の5つ。製品化済みのもの、開発段階のもの、そしてAVCサーバやIEEE 802.11aのように技術的には確立されていながらもコンセプト段階の製品といったものが入り交じっている。


OCAP対応のデジタルCATV向けSTB

 その中で、注目したいのはAVCサーバだ。本体はCEATECで参考出展されていたものと変わらないが、外観をブラッシュアップしたうえ、専用クライアントが並べられていた。これは「大きな住宅の多い北米では、クライアント/サーバ型が必須。各部屋でメディアを視聴できなければ市場に受け入れられない」(Panasonic Consumer Electronics CompanyのJeff Nakashima氏)との判断による。


AVCサーバ。リモコンも液晶パネルを備えた双方向型になっていた


クライアントは2種類あり、一方はAVCサーバ内のメディアを再生するだけの「AVC CLIENT」、もう一方はSDカードスロットとDVDプレーヤーを備えた「AVC CLIENT DVD PLAYER」。サーバとの接続手段は、有線のイーサネットに加え、「コンセプトとしては、IEEE 802.11a無線LANを内蔵する方向」(Jeff氏)という

 AVCサーバには、録画したTV番組やデジタルカメラ画像、音楽などを蓄積しておき、各部屋に設置したクライアントで視聴する。さらに、外出先ではWeb端末やmMode携帯電話を使って自宅のAVCサーバに接続し、映像や画像を視聴できる。


松下の目指すAVCネットワーク

 Blu-ray Discレコーダがどのようにネットワーク環境に入り込むのかはまだ分からないが、これらに共通するのは、数年以内に普及する(ことを松下が目指している)製品という点。一連の要素技術により、将来の「あらゆる機能を提供するネットワーク環境」を実現する。これがoneの目指すゴールのようだ。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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