リビング+:ニュース 2003/02/05 23:15:00 更新

[NET&COM2003]OCNを中心とするIP電話連合の行方(前編)
OCN.Phoneの月額380円とIP電話アダプタを検証する

さまざまなISPがモニタサービスを続ける中、先陣を切ってIP電話サービス「OCN.Phone」の詳細が明らかになった。その中で特に気になるのはやはり料金だろう。ここでは、最も気になる料金とIP電話アダプタについて検証する。

 さまざまなISPがモニタサービスを続ける中、先陣を切ってIP電話サービス「OCN.Phone」の詳細が明らかになった。その中で特に気になるのはやはり料金だろう。今回の発表で、基本料金は月額380円、機器のレンタル料金は月額780円と判明した。果たしてこの金額は安いのだろうか、それとも高いのだろうか。また、サービスを利用するのに必要なIP電話アダプタについてはどうなのか、まとめて検証する。

 現在、商用サービスを始めているIP電話は、ソフトバンクグループが提供する「BBフォン」だけである。そこでとりあえず、OCN.PhoneとBBフォンの料金を比較してみよう。条件は、電話と共用しているタイプ1を利用、モデムとIP電話アダプタはレンタル、最大12Mbpsのインターネット接続利用とする。

 まずはBBフォンから。インフラとしての「Yahoo! BB」は、利用料が月額2,480円、NTTの回線使用料が月額173円、IP電話アダプタ内蔵のADSLモデムのレンタル料が月額890円となり、合計金額は月額3,543円となる。なお、BBフォンはYahoo! BBの標準サービスとなっているためオプション料金はかからない。また、国内の一般固定電話への発信は3分7.5円である。

 一方のOCN.Phoneはといえば、インフラとしての「OCN ADSL(A)」は、利用料が月額3,580円、NTT回線使用料が月額173円、IP電話アダプタ内蔵のADSLモデムレンタル料が月額780円、OCN.Phoneの基本料が月額380円で、合計金額は月額4,913円となる。しかし、OCNの場合はマイラインセット割引があるので、それを利用すると月額4,303円まで下げることができる。なお、国内の一般固定電話への発信は3分8円だ。

 したがって、価格面でいえば、OCN.Phoneを使うよりもBBフォンを使うほうが安いといえる。さらに、IP電話アダプタ内蔵のADSLモデムの作りもこの2社ではまったく異なる。

 BBフォンではスプリッタを内蔵しているため、裏側にあるポートは、

  1. 電話局からの電話線
  2. 電話機への電話線
  3. Yahoo! BBのためのLANポート

の3つだ。

 しかし、OCN.Phoneのモニタで利用されている機器は、電話局からの電話線をスプリッタで分離したうえで、(1)スプリッタからのADSL回線(2)スプリッタからの電話回線(3)電話機の接続(4)パソコンにつなげるLANポートとなり、ポートが4つになってしまう。そのため、設置時においてはYahoo! BBよりもどうしても手間がかかってしまう。この点に関しても、Yahoo! BBに遅れをとっているといえるだろう。

写真
OCN.Phoneのモニタで用いられているIP電話内蔵ADSLモデムの裏側

 しかし、OCN.Phoneは、すでに@niftyをはじめとする5社のISPと相互接続を行っている。5社の会員を合計すると約1,700万人、そのうちの約200万人はブロードバンドユーザだ。また、将来的には17社と接続する予定のため、潜在的なユーザはかなりの規模となる。

 一方のYahoo! BBはといえば、3日に200万ユーザ突破を発表したばかりだ(BBフォンユーザは2002年12月末現在で129.4万人)。つまり、OCN.PhoneはBBフォンに比べると、潜在的に無料通話ができるユーザが多いといえるのである。今のところ、OCN.Phoneの最大のメリットはこの相互接続できるISPの多さ、つまり無料通話ができるユーザの多さにある。

[記事提供:RBBTODAY]



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