リビング+:Weekly Top10 2003/02/24 19:32:00 更新

Living Plus Weekly Top10(2月16日〜2月22日)
あなたのそばにある、著作権問題 〜ZDNet編

著作権処理の問題は、ひとごとではない。先日、そう痛感させられる出来事があった

Living Plus Weekly Top10 2月16日〜2月22日

1位 MPEG-21って何だ? 三菱電機の研究開発成果発表会
2位 CATVの高速化、「慎重に検証を進める」とJ-COM
3位 「日本MMOの何が問題だったか」 〜JASRAC顧問、田中弁護士
4位 「ルータのブラックホール現象」を解決する
5位 メルコ、ADSL8Mモデムについてフレッツ・ADSLとの接続保証が困難に
6位 究極のPCリモコン? NECの「SD-10」を使ってみました
7位 NTTの「接続料改正案」、そのポイントは?
8位 三菱電機、“いいとこ取り”のFTTHシステムを開発?
9位 バイオHS91〜総評と今後への期待
10位 「セキュアP2P」という考え方 〜イーディーコントライブ

 先週のトップを飾ったのは、「MPEG-21」の技術に関する記事。“MPEG-2”や“MPEG-4”はよく耳にするが“MPEG-21”となるとあまり詳しくない、という読者も多かったのではないだろうか。また、3位と10位には著作権に関する特集記事(特集参照)がランクイン。読者に一定の興味を持たれていることを示した。

 ところで、その特集の取材では、さまざまな専門家に話を聞いたのだが、そのうちの1人と忘れられないやり取りがあった。

 それは、ひとしきり話を聞いて、取材が終わりにさしかかった頃。掲載日時や掲載形式を確認する段に移ったところで、ちょっとした問題(?)が持ち上がった。取材相手が、「このインタビュー記事の著作権は、どこにあると思うか」と質問してきたのだ。

 記事を制作するのがZDNetである以上、著作権はこちらにあるはず。……漠然とそう考えたが、先方は「自分の言葉で話し、内容を構成した“講演”に類する形式のものである以上、これはこちらの著作物だ」という。その表情は穏やかだが、目の奥は笑っていない。何か、こちらを試しているかのようにも思えた。

 著作権法を読むと、「著作物」の定義は「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と書いてある(第1章、第1節、第2条)。また、著作物の例としては「小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物」という記述がある(第2章、第1節、第10条の1)。

 インタビュー内容が必ずしも著作物として扱われるのか、記者にはちょっと判断がつかない。しかし、確かに場合によっては、著作権が発生するケースもあるのだろう。

 そして、記者はこれまでそうした問題意識を持っていなかったことは事実。「著作権問題を報道する立場として、認識が甘いのでは」との責めを受けても、しかたのないところ。この件があってから、改めて、著作権を身近な問題としてとらえなおした。

 なお、その取材相手には、後日きちんとした著作権処理案を提示。氏の快諾をえて、先週の記事掲載に至っている。

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▼「著作権保護とP2P技術のはざまに」特集ページ

[杉浦正武,ITmedia]



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