リビング+:ニュース 2003/02/27 23:30:00 更新


NTT HIKARI SYMPOSIUM 2003 HIKARIが生活を変える!

NTT HIKARI SYMPOSIUM 2003(NTT主催)がNTT武蔵野研究開発センターで開催された。NTT HIKARI SYMPOSIUM 2003は、NTTが行っている光ネットワーク関連の研究開発の報告を行うシンポジウムだ。

「HIKARIが生活を変える」と題し、NTT HIKARI SYMPOSIUM 2003(NTT主催)がNTT武蔵野研究開発センター(東京都三鷹市)で開催された。NTTが行っている光ネットワーク関連の研究開発の報告を行うシンポジウムで、学術分野からの活発な関連研究報告も聞ける点が特色のイベントだ。参加者の顔ぶれも、NTT関連会社、学術系、ISPの技術者など変化に富んでいる。

 最初に、「HIKARIが熱い」と題し、光サービスアーキテクチャコンソーシアム会長の安田浩氏による特別講演が行われた。同氏は、「光ブロードバンド時代におけるサービスは映像コンテンツになる」とし、「映像コンテンツ制作の環境整備が重要になる」と述べた。具体的に、どのようなポジションに新たなビジネスチャンスが生まれるか、コンテンツビジネスモデルを指摘した点にバランス感覚を感じさせる講演だった。

 一方、NTTサイバーソリューション研究所の伊藤昌幸氏は、HSAC 1.0をベースとしたVOD、ライブプロトコルと番組表からの映像プレーヤ起動方式についての仕様策定・相互接続についての最新状況が報告された。相互接続については、すでに昨年9月末、光ブロードバンドにおけるVOD製品間の相互接続確認を発表している。当時はパイオニア、松下電器産業、日本電気、Pace Micro Technology、nCubeの5社だったが、現在ではさらにPlat'' C2がこれに加わった。

 さらに、NTT光ソフトサービス推進プロジェクトの市森峰樹氏からは、光によるHDTV中継実験「HIKARIネットライブ共同実験」についての報告がなされた。同実験は、サイトウ・キネン・フェスティバル松本で行われたオーケストラ演奏会の模様を光ネットワークを通じて遠隔地に中継するものだ。リアルな映像とリアルな音響によって、どれだけ実際の演奏会の臨場感を再現できるかに苦心したという。また、サッカーワールドカップの中継実験についても触れ、技術面よりも権利処理で苦労した様子が紹介された。

 後半は、社会科学の見地から東京大学大学院人文社会系・文学部の池田謙一教授が、人文科学の見地からは北海道大学大学院文学研究科の山岸俊男教授が、それぞれの立場から講演を行った。

 池田教授は「総務省の発表するブロードバンドユーザ数で満足してはいけない。その質こそを問うべき」と指摘。同氏によれば同じインターネット利用者といっても、携帯電話ユーザとPCからのインターネットユーザには明らかに行動様式や社会参加意識に違いが見られるという。

 1対1のパーソナルコミュニケーションに特化した携帯電話では、本来養われるべきネットへの積極参加やコミュニティ形成、また他人への寛容さが養われにくいと結論づけている。特に若年層において、携帯電話でしかコミュニケーションできないという、新種のデジタルデバイドが進行していることへの警鐘を鳴らした。

 山岸教授は、ネットオークションにおける「評判」が、オークション出品者のモラルにどう影響するか、11世紀の地中海貿易で栄えたユダヤ商人グループ「マグリビ商人」との比較によって説明。閉ざされたコミュニティー内で評判による「追い出し」を行って統制したマグリビ商人と、開かれたコミュニティーで行われているネットオークションでは、評判の作用は異なるという。

 教授は、実際に架空のネットワークオークションサイトを構築し、日本全国から参加者を募って、匿名性や出品者への評判がどのように作用するか、条件を変えて公開実験を行った。その結果、IDを固定した状態でも随時変更できる(他人になりすませる)状態でも、参加者はよい評判を得ることが長期的な利益につながると判断したという。ただし、評価内容をプラス方向とマイナス方向のそれぞれに限った場合には参加者の行動意識は変わるとし、よい評判を得ることにメリットを見出せるようなシステム設計が重要であるとした。

[記事提供:RBBTODAY]



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