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2003/03/10 23:59:00 更新 |
ザクがDJに――双方向コンテンツ「BBMODE」とは?
ソリッド・エクスチェンジは、事業者がアニメキャラをリアルタイムに動かせるという、双方向コンテンツ配信サービス「BBMODE」を4月より試験展開する
ソリッド・エクスチェンジは3月10日、双方向性を持つブロードバンドコンテンツ配信サービス「BBMODE」の記者説明会を行った。4月中旬より、試験サービスが開始される予定。
BBMODEは、同社が独自の配信プラットフォームを用意し、その上にコンテンツホルダーや配信事業者が参加することで、提供されるサービス。プラットフォームでは、Digital Rights Management(DRM)や課金ログ収集など、さまざまな機能が提供される。中でも最大の魅力となるのが、アニメのキャラクターをリアルタイムに動かし、コンテンツ視聴時の司会進行役とすることができる機能だ。
発表会場では、スクリーンに映し出されたザクが、司会の女性とかけあいを演じてみせた
これは、アニメのキャラに一定の動作、表情をプリセットで用意し、事業者側の操作でリアルタイムに動かせるというシステム。声優を用意すれば、アニメキャラがDJのようにしゃべり、動き、ユーザーとコミュニケーションを楽しむ、といった使い方ができる。たとえばBBSで、ユーザーからの書き込みに応じてアニメキャラが怒ったり喜んだりする――といった用途が想定される。
事業者側が、キャラを操作しているところ。コントローラのボタンを押すだけで、キャラを自在に動かせる
同社が考えるコンテンツの内容は、クイズ番組、ユーザー参加型のランキング調査、リアルタイムのチャットイベントなど。ユーザー環境は、あらかじめクライアントマシンに500K‐1.5Mバイトほどのアニメーションデータをダウンロードしておくことで、70−100Kbpsほどの帯域があれば参加できるという。
サービスの詳細な内容、および料金などは未定だが、既にバンダイグループが、BBMODE上で「機動戦士ガンダム」関連のアニメコンテンツを提供することが決まっている。また、フロンティアワークス、映画配信サービスを手がけるCinemaNow、アイドルコンテンツを供給するポニーキャニオンといったコンテンツホルダーとも、提携が決まっている。
配信事業者側でも、AII、アットネットホーム、BIGLOBE、NTT東西といった大手事業者との提携が成立。さらに10数社と交渉中という。
「放送と通信の真の融合」
ソリッド・エクスチェンジは、昨年にNTTデータとIMAGICAが出資して設立した企業(記事参照)。同社の加藤治彦社長は、BBMODEの狙いを「“放送と通信の融合”を、真の意味で実現した」と話す。
ソリッド・エクスチェンジの加藤社長
コンテンツはテレビの番組表のように、一覧できる形式で揃え、時系列に配信する構想のようだ。ただし、コンテンツライブラリの中からオンデマンドで視聴できるものも用意する考えという。
また、現在はラインアップにエンターテインメント系のコンテンツが目立つが、今後はアニメキャラクターを教師役にした、教育系コンテンツなど、多彩な展開を考えているとした。
会場には、サービスのプロモーションを担当する「BBMODEガール」も登場。彼女たちが、コンテンツに登場してくることもあるという
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[杉浦正武,ITmedia]