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2003/03/14 22:39:00 更新 |
Net.Liferium 2003レポート
ネット家庭の必需品? 会場で見つけたあれやこれや
Net.Liferium 2003の展示内容は、多岐にわたる。ほかでは見られないものも多いようだが、いくつか目についたものを紹介しよう
本日から開催された「Net.Liferium 2003」は、“生活に密着したネットワークのあり方を体感できる”ことをウリにするイベントだ。その展示内容は多岐にわたっており、ほかでは見られないようなものも多い。いくつか目についたものを紹介しよう。
会場の一角には、総務省の展開する「e!PROJECT」の様子を展示したコーナーがある。ここでは、「岡山県のIPテレビ電話を利用した地方行政の取り組み」「福岡県の、韓国と日本の大学、研究所をIPv6対応高速ネットワークで結んだ事例」などが展示されている。
たとえば、三鷹市の小学校で行われているIT教育の事例などを、実際に体験できる
興味をひかれたのが、藤沢市で行われた「e−ケアタウンふじさわ」の事例。NTT東日本がIPv6対応Bフレッツ回線を提供したユーザーを対象に、2003年1−3月にかけて実施した実験の模様を知ることができる。ユーザー宅に設置されたという、ネットワーク対応のエアロバイクなども実物が展示されている。
ネットワーク対応のエアロバイク。前面にくくりつけられている端末は、ユーザー認証に使用するもの
認証端末から伸びた接続用インタフェースに、RFIDをはめこんで認証を行う
各ユーザーは64ビットのIDが入ったRFIDタグをバイクに接続して、運動を開始する。これにより、サーバ側で「どのユーザーが機器を利用しているか」が把握され、そのユーザーに合ったトレーニングコースが提示されるという仕組み。
同種のエアロバイクを複数の施設に設置すれば、外出先でも継続して“自分ならでは”のトレーニングメニューを消化できるわけだ。
山梨・岐阜の小学生が体験するネット授業とは……
会場中央部には、巨大なスクリーンが用意されている
スクリーンのそばで、3Dメガネを手渡される。これをかけて所定の位置に立つと、立体コンテンツが楽しめる
これは、山梨県と岐阜県の小中学校4校で実際に行われた「ネット配信・3D授業」のようすを自分でも体験できるコーナー。宇宙開発事業団の協力をえて、スペースシャトルのCG映像などを楽しむことができる。
画面にはCGのほかに、IPテレビ電話の映像なども随時表示できる。このため、たとえばプレゼンターが状況に応じて画面に現れ、質問に答えるといった対応も可能。立体映像は左右両眼の映像が、それぞれ遠隔地のPCで処理されIPv6ネットワークを経由して配信されているという。
田園都市線でも使われた? 360度カメラ
入り口そばのブース群では、360度カメラが展示されていた。
イッツ・コミュニケーションズは昨年、東急田園都市線の列車から見える景色をストリーミング配信したが(記事参照)、その際に採用したのがこのカメラだ。ショウタイムも「ブロードバンド水族館」の試みで同カメラを採用するなど(記事参照)、多くの事業者に支持されている。
360度カメラといえば、So-netが演劇のライブ配信などで利用しているが(記事参照)、このカメラはそれとは異なるもの。「ほかの360度カメラは、映像をモーションJPEGで配信している場合が多い。だがこのカメラの場合、ストリームサーバを介して配信する」(担当者)。アクセス権限などを制御していないため、サーバさえ高機能のものを用意すれば多人数の視聴に耐えるという。
画角は1:4になる。マウスで視点を移動できるほか、Shiftキー/Ctrlキーでズームイン/ズームアウトが可能(クリックで拡大)
このほかにも「ブロードバンド体験コーナー」から、「水晶やセラミックを利用した浄水器」まで、多様な展示物を楽しめる。肩の力を抜いて「何か目新しいものを探したい」というユーザーは、今週末に横浜に訪れてみてはいかがだろうか。
小柴昌俊氏のノーベル賞受賞で有名になった浜松ホトニクスは、最大200m、170Mbpsの速度を実現するビル間通信システムを展示
インテルのブースでは、今週発表された「Centrino技術」をさっそくデモ展示していた
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Net.Liferium 2003
[杉浦正武,ITmedia]