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2003/03/24 20:58:00 更新 |
NTT西、「Bフレッツ向け」映像コーデックを共同開発
NTT西日本は、富士通などと共同でBフレッツ向けの映像コーデックを開発したと発表した。独自のエラー訂正技術を導入しているという
NTT西日本は3月24日、クボテック、富士通と共同でBフレッツ向けの映像・音声コーデックを開発したと発表した。独自のエラー訂正技術を導入しているのが特徴で、同コーデックに対応したハードウェアエンコーダー/デコーダーをクボテックと富士通の2社が販売する。
価格はクボテック製エンコーダ、デコーダ各64万円で、富士通製が各72万円。製品のスペックはNTT西日本のホームページ参照。
上から富士通の「Nexteye IP700II」、クボテックの「MpegBlockII」
Bフレッツなどの回線を利用した高品質な映像伝送では、しばしばコーデックとしてMPEG-2が利用される。しかしMPEG-2では、1つのパケットロスが複数の映像フレームに影響をおよぼす。ベストエフォートの環境では、どうしてもパケットロスが避けられない場合があり、MPEG-2の場合その影響が顕著だった。
3社が開発したコーデックでは、特許出願中のエラー訂正機能を導入しており、パケットロスに強い。また、遅延時間も0.2−0.8秒と低く抑えることが可能という。ビットレートは最大9Mbpsに対応しており、6Mbpsで放送映像レベルの品質となる。
設定はWebブラウザ経由で行うことが可能で、管理ツールを使えば伝送途中の損失パケット数、エラー訂正により回復したパケット数などを確認できる。エンコーダとデコーダの間でネゴシエーションを行い、確認した場合のみ送受信を行うため、セキュリティにも優れるという。
利用にあたっては、ネットワークの両端に端末を接続するかたち。Bフレッツの場合はルータなどが不要で、直接ハードウェア製品を接続すれば利用できるという。現状では、監視カメラの映像を警備会社に伝送したり、大学での遠隔講義に利用したりといった、法人向けソリューションを想定しているようだ(下図参照)。
利用のイメージ
関連リンク
NTT西日本のニュースリリース
NTT西日本
[杉浦正武,ITmedia]