リビング+:ニュース 2003/05/27 21:01:00 更新


日本テレコム、795億の純利益 固定網売却は明言せず

日本テレコムホールディングスは、2003年3月期の決算を発表した。当期純利益にして795億円を計上し、前年度の659億円の赤字から業績を回復した

 日本テレコムホールディングスは、2003年3月期の決算を発表した。当期純利益にして795億円を計上し、前年度の659億円の赤字から業績を回復。昨年11月には業績を上方修正していたが、それを上回る結果を残した。

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 日本テレコムホールディングスのウィリアム・モロー社長
2002年3月期2003年3月期
売上高1兆7040億円1兆7970億円
経常利益740億円2720億円
当期純利益▲659億円795億円

 連結売上高の内訳でみると、J-フォンの移動体通信事業が1兆4600億円で、全体の8割以上を占める。営業利益でも2470億円を計上しており、まさにグループの“稼ぎ頭”といえる。一方で固定通信事業は、「プロジェクトV」と名付けた経営構造改革を行い、データ伝送部門に注力。これが音声伝送部門の収入減を補い、固定通信事業単体で280億円の営業利益を計上している。

 日本テレコムホールディングスはまた、この1年間で数々のノンコア事業売却も進めてきた。個人向けADSLネットワーク事業をイー・アクセスに売却したことを始めとして(記事参照)、日本テレコムエンジニアリング、日本テレコムマックス、地方ケーブルテレビ事業約10社の保有株式などを次々と売却し、約90億円のキャッシュフローを創出している。

 なお、現在は一応“コア事業”と位置付けられている固定通信事業も、米リップルウッド・ホールディングスを含めた複数の企業と交渉に入っていることが、明らかにされている(記事参照)。会場でこの件を問われたモロー社長は、明言を避けたものの、今後の動向が注目される。

 同社は2004年3月期の決算見通しとして、連結売上高1兆8650億円を予想。ただし、J-フォンの3G向け設備投資に伴い、原価償却が増加することから、当期純利益は620億円に留まると見ている。

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[杉浦正武,ITmedia]



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