リビング+:Weekly Top10 2003/06/02 23:59:00 更新

Living Plus Weekly Top10(5月25日〜5月31日)
「電話」という名のグローバルネットワーク

「加入者電話って、インターネット以上にインターネットですよね……」。その取材相手は、もの思うようすで、そう切り出した

Living Plus Weekly Top10 5月25日〜5月31日

1位 IP電話の音質は“携帯電話並み”か?
2位 ADSLの高速化、注目は6月末〜7月?
3位 今、一番高画質指向のワイヤレステレビ「ワイヤレス液晶<ベガ>」
4位 ホームサーバにも最適? NECの水冷PCのキーフィーチャーを試す
5位 BIGLOBEの限定カップ麺「マヨヌードル」とは?
6位 第1回:VPN機能とは
7位 IP電話のアキレス腱は「端末」?
8位 保存版・キャリア相互接続「相関図」
9位 CATVのチャンネル不足を解消する「1024QAM」とは?
10位 21世紀のリモコン? “たまちゃん”

 先週のトップは、特集「IP電話を徹底解剖する」の記事。同特集からは、ほかにも2本がランクインしており、ユーザーがIP電話に一定の関心を持っていることが分かる。

 特集を企画するにあたっては、さまざまな事業者に話を聞いた。その中で、ある事業者と興味深いやりとりがあった。その担当者は、もの思うようすで「加入者電話って、(インターネット以上に)インターネットですよね……」と、言い出したのだ。

 「IP電話の事業をやっていると、既存の加入者電話と、IP電話の違いは何なのか……と考えてしまう。たとえば、IPネットワークでVoIPパケットを優先制御することを考えていくと、そのうちVoIP専用線を用意した方がいい、という話になるかもしれない。しかし電話ではずっと前から、品質保証型の専用ネットワークを構築している」。

 加入者電話では既に、「電話番号」と呼ばれる“固定のグローバルアドレス”をもっている。もちろん国際ローミングも完了しているから、世界の人間と通信できる。「110番」などの緊急通信を実現するための機能も、当然ながら備えている。

 IPネットワークという汎用の網に、加入者電話網と同等の機能を付加していくと、結局、それは“加入者電話網”になるのではないか? と、事業者は思索する。

 「これは、汎用機としてのPCで全てのタスクを処理するより、各専用端末で処理した方が効率がいい――という議論と、通ずるところがあるかもしれない」。

 もちろん、業界全体がネットワークを、シンプルなIP網に統合する方向で進んでいることは確か。だが、単純に「なんでもかんでもIP化してしまえ」と主張する前に、よく考える必要があるだろう。このあたり、IP電話の本質に迫る問題だといえるだろう。

 その事業者は、「こうしたことは、一度じっくり考えてみたいのだが……仕事に追われて、なかなかそのヒマがないと」と苦笑した。

[杉浦正武,ITmedia]



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