リビング+:ニュース 2003/06/11 17:45:00 更新


日本通信、bモバイル好調で初の黒字化 〜今後の展開は?

日本通信は、2002年度の業績を発表した。bモバイル・サービスの好調を受けて、創業以来初の黒字化に成功。会場では、NTTドコモ網を利用したMVNO事業への質問も飛び出した

 日本通信は6月11日、2002年度の業績を発表した。連結ベースの売上高は、81億1600万円。経常利益ベースで2億421万円の黒字、当期純利益は1億9935万円となり、1996年の創業以来、初の通年度黒字を達成した。今後は、好調な「bモバイル・サービス」に注力する。

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 日本通信の三田聖二社長

 同社の事業は、大きく2つに分けられる。創業時から法人向けに提供している、携帯電話料金管理などを行う“テレコムサービス事業”と、2001年から提供しているMVNO事業としてのbモバイル・サービスだ。後者は、現在3万回線の契約を数えるなど順調で、今回の黒字化の原動力となった。

 「現在、従業員の3分の2がテレコムサービス事業に関わっており、残り3分の1がbモバイルに携わっている。しかし、この比率はどんどん変えていかなければならない」(同社、三田聖二社長)。今後、積極的にbモバイルに人員を投入すると明言した。

 累積損失の67億円も、2002年度中に同額を減資することで、これを解消した。「健全な財務体質を築いた。来年度は利益を、倍、または倍以上にしたい」(三田社長)。

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利用できるアクセスポイントは「1200カ所」

 bモバイル・サービスは、現在個人が1万5000回線、法人が500社、1万5000回線となっている。前者は18時〜24時過ぎ、後者は9時〜18時に利用のピークを迎えるため、ネットワークにかかる負荷が分散され、効率よく帯域を使えているという。

 同サービスでは、PHSと無線LANとをシームレスに切り替えてネット接続できる点も特徴。無線LANアクセスポイントは自前で用意するのではなく、公衆無線LANサービスを展開する、ほかの事業者と提携してローミングを行っている。

 「NTTコミュニケーションズの“ホットスポット”や、“みあこネット”といったサービスとローミングしており、現在bモバイルユーザーが利用できるアクセスポイントの数は、1200以上。2位に倍以上の差をつけている」(同)。今後は、海外の無線通信事業者とも提携して、グローバルな展開を考えているという。

 なお、DDIポケットだけではなくほかの携帯キャリアの網を利用したMNVO事業は行わないのか、との問いに、三田社長は「交渉をしており、かなり話が進んでいるところもあるが……」と、明言を避けた。

 「(総務省が策定したMVNOに関するガイドラインなどもあるため)ドミナントだから、『MVNOをやらなきゃいけない』と無理にお願いできなくもないが……、無理やり結婚するのは、うまくいかない。ビジネスの世界では、現実的でない」。合同で勉強会などを行い、相互に理解を深めた上で交渉を進めるとした。

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関連リンク
▼日本通信

[杉浦正武,ITmedia]



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