リビング+:特集 2003/09/25 22:35:00 更新

特集:発進した「カーテレマティクス」の前途とは
車に積み込む「PDA」 〜クラリオン (1/2)

第3回はクラリオンに話を聞く。同社は昨年12月から、Windows CEベースの車載端末「CADIAS」を販売している。PCMCIAカードスロットにPHSカードなどを接続すれば、ユーザーの契約状況に応じた通信環境が整備される。

 カーテレマティクスの現状と未来を探る特集「発進した『カーテレマティクス』の前途とは」、第3回はクラリオンに話を聞く。同社は昨年12月から、Windows CEベースの車載端末「CADIAS」を販売している(記事参照)。

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 同製品では、PHSカードなどの通信モジュールを接続すれば、専用サーバからリアルタイムに更新された地図データを取得できる。また、メールの送受信、Webブラウズなども可能。CADIASユーザー同士、いまどこにいるかを地図上で表示させることもできる。

ハードウェアの拡張性がポイント

 CADIASのウリは、ハードウェアの拡張性にある。上の写真で分かるとおり、DVDスロット、PCMCIAカードスロット、USBスロットなどを装備。PCMCIAカードスロットにPHSカードを挿せば、ユーザーの契約状況に応じた通信環境が整う。

 USBスロットにFOMAを接続して、高速通信を行うことも可能。USBポート/PCMCIAカードスロットにストレージを接続すれば、外部データを読み出すこともできる。

 クラリオン商品戦略本部の遠藤泰義氏は、通信モジュールを外付けとした理由を「PDAなどを使うユーザーを想定した」と話す。

 「CADIASは、車に搭載する“PDA”といった位置付け。PDAを使うユーザーが、利用するだろうと考えた。そして、PDAユーザーは定額制PHSなどの契約を行っていることが多い」。通信端末を一本化すれば、ユーザーのトータルな通信料金を浮かすこともできるだろう、というわけだ。

 同氏はまた、現在は端末の通信速度が過渡期にある、との判断もあると話す。内蔵型にするより、自由度が高くなると考えたようだ。

 なお、1つ気になるのはPCMCIAカードスロットに無線LANは挿さるのか? という点。ホットスポットなどで、無線LANによる高速通信を期待したくなるところだ。

 結論からいうと、無線LANは利用できない。ただし、「やろうと思えばいつでも対応できる」(IVCS企画部の佐武初彦氏)という。その場合は、WEPやSS-IDの入力といった設定を行う必要が生じるため、端末側でメニューを追加することになる。現状では、無線アクセスポイントなどのインフラが十分に整備されておらず、対応を見送っているようだ。

PCライクなインタフェース

 CADIASは、PCライクなインタフェースを備える端末だ。たとえばブラウザは、専用サイトにつなぐのではなく、インターネットにつないでHTMLコンテンツを表示させる形式をとる。

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これがスタートメニュー(写真は、11月よりリリース予定のもの)。ナビゲーションのほかに、メールやブラウザ、電話などのアイコンが並んでいることが分かる

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[杉浦正武,ITmedia]



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