リビング+:ニュース 2003/09/29 23:39:00 更新


音楽、ダンスの「lps.tv」開局――その意図は

イチヤは9月29日、ストリーミング放送局「lps.tv」を開局した。イラストレーターとして知られる江守藹(あい)氏がプロデュ―スを担当しており、音楽、ダンスなどに関連したコンテンツをそろえる。

 イチヤは9月29日、ストリーミング放送局「lps.tv」を開局した。イラストレーターとして知られる江守藹(あい)氏がプロデュ―スを担当しており、音楽、ダンスに関連したコンテンツをそろえる。各コンテンツは月額280円で、一部コンテンツは無料。11月までは、開局記念として全コンテンツを無料開放する。

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プロデューサーの江守氏。「好きに作っていいよ、と言われている。ありがたい」

 lpsの由来は“Love、Peace、Soul”で、「これを基本コンセプトとする」(江守氏)。コンテンツは、テレビ東京でも放送されているキャラクターアニメ「KIDS’N JUMP」を中心にしたチャンネルと、エンターテインメント番組「ラブ☆ピーエスチャンネル」の2本立て構成だ。

 具体的には、画面を見ながら分かりやすくダンスをン学べるコンテンツ、アニメキャラクターと供に英会話が学べるコンテンツ、「動物占い」を開発した前田知則氏が手がける「フィンクのDJ占い」、バンド「ブルースカイオーケストラ」代表の奥田英人氏が提供する“音楽クリニック番組”などを提供する。

 一見して、子供向けコンテンツが多いようだが、「大人も楽しめるもの。ファミリー層を対象にする」(イチヤ)という。

バーチャルとリアルの融合を

 イチヤは、もともとフードサプライ、アパレルなどを手がけてきた企業だ。しかし、ここにきて「Tera-Com事業部」において、lps.tvのような通信事業にも進出し始めた。現状、コンテンツをレベニューシェアすべくISPとの交渉を進めているほか、lps.tvに続く第2弾、第3弾のコンテンツも準備している段階だ。

 同社が狙うところは何なのか、イチヤ最高顧問で、2003年中に社長に就任する予定の渡部敏弘氏に話を聞いた。

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左から、イチヤ最高顧問の渡部敏弘氏、Tera−Com事業部長の大石猛氏

 渡部氏のキャリアは、変化に富んでいる。2002年まではトレンドマイクロの代表取締役副社長を務めていたほか、生命保険、損害保険の企業に勤めた経験もある。

 「リアル(ビジネス)の世界にもいたし、トレンドマイクロのようなバーチャルのITビジネスもやった」(渡部氏)。

 そんな中で、同氏はリアルとバーチャルを融合させた新しいビジネスを手がけたいと思うようになった。それを具現化させる手段として、まさに開始されたのがlps.tvだという。

 具体的には、どういうことか? たとえば、lps.tvではアニメキャラクターが住む仮想都市「ヒューイタウン」があるが、そこにはピザ屋やおもちゃ屋がある。これを、リアルの世界でも営業してはどうか、というのが1つのアイデアだ。実現に向けた取り組みも、進んでいる。

 ダンス関連のコンテンツにしても、実際に渋谷でイベントを行うなどしている。これによってオンライン、オフラインの双方を含むコミュニティ形成を狙う。「そこから、アーティストを発掘することも考えられる」(渡部氏)という。

 グッズの販売も、考えられる。KIDS’N JUMPの視聴者には、既に固定のファン層が形成されている。ここに向けてマーチャンダイジングを行えば、収益源となる可能性がある。

 渡部氏は、「コンテンツというより、コミュニティを大事にする」と話す。単なる月額280円のコンテンツ配信ビジネスではなく、多角的な展開を考えているようだ。同氏はコンテンツがe-ラーニングの性格を持つことにも触れながら、「ユーザーが楽しく学ぶ。そして、コミュニティ間がつながって、そこに新しい産業が産まれれば」と話した。

関連リンク
▼lps.tv

[杉浦正武,ITmedia]



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