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2003/09/30 23:32:00 更新 |
上陸した“世界のキャラクターサイト” 〜ネオペッツ
「キャラクター」「コミュニティ」といえば、昨今のオンラインコンテンツのキーワードだ。そして、この点に強みを持つ海外サイトが、国内での展開を狙っている。
「キャラクター」「コミュニティ」といえば、昨今のオンラインコンテンツのキーワードだ。そして、この点に強みを持つ海外サイトが、国内での展開を狙っている。
ネオペッツは、イギリスの学生が創設したキャラクター・コミュニティサイト。2000年1月にはDoug Dohring氏がこれを買収し、35人のアーティストを雇って事業化。その後、全世界での会員数6000万を誇るまでに成長した。NetRatingsが2002年12月に行った調査によると、同サイトのページビューはYahoo!、MSN、eBayに次いで第4位だったという。
現在は、事業を国際的に拡大している段階。年内に韓国、中国でサイトを展開するほか、2004年の終わりまでにはフランス、イタリア、ドイツへの進出も予定する。日本では、今年8月に国内向けサイトをオープンした。そのサービスと、狙いはどのようなものだろうか。
46種類のペットと、パートナー関係に
ネオペッツでは、ユーザーはまず46種類のキャラクターから好きなものを選び、自分のパートナーにする。このキャラクターに食事を与えたり、本を読ませて“賢く”したり、ぬいぐるみを与えて“幸せ”にしたりと、反応を楽しめるわけだ。キャラクターは与えた衣装によって外見が変わるほか、育て方によって“進化”する。
ネオペッツのキャラクターたち
ユーザーはまた、サイト内に用意された各種のFlashベースのゲームをプレイして、ポイントを獲得することもできる。貯めたポイントは、サイト内で使用することが可能。
ほかにも、ユーザー同士でアイテムの交換を行ったり、自分の店を持ったりと、ユーザー間の交流も促す仕様になっている。“NEODAQ”では、仮想社会での株式売買を楽しむことも可能。米国でエンロン破綻が話題になった頃は、NEODAQでも3社を倒産させたのだという。
サイトでは、小説や誌のコーナーも設けており、ユーザーが自らの作品を公開しあっているというのも、特徴の1つ。その内容は、いずれもキャラクターに関連したものとなっている。
広告モデルに特徴
ネオペッツでもう1つ目をひくのは、そのビジネスモデルだ。米国では、リアルマーケットと連動した取り組みが、多く展開されている。
たとえば、トレーディングカードや文房具、玩具、菓子のたぐいを販売する。米国では、キャラクターが登場するPlayStationのゲームなども販売されている。
また、サイト内の広告にも工夫がある。ネオペッツでは、画面背景を横切る飛行船や、Flashゲームで扱うマシンの側面などに、広告が表示されている。マクドナルドの広告なら、サイト内にマクドナルドの店舗を登場させることもある。
映画「Big Fat Liar」とのタイアップ企画。映画と関連したFlashゲームを用意した
同サイトは米国では、12歳以下の比率が39%を占める。13〜17歳が40%で、18歳以上が21%だ。
しかし、日本のオンラインユーザーは、一般に年齢層が高めであると言われる。こうした環境の中で、ネオペッツのようなサービスがどれだけ低年齢層のオンラインユーザーを掘り起こせるのか、注目すべきポイントだろう。
現状、ネオペッツではDIONと提携し、DION会員向けにオリジナル壁紙のダウンロードサービスなどを提供している段階。ただし、ISPとの提携はそれほど無理をして進めるつもりはないようだ。むしろ、コミュニティサイトの特徴でもある、口コミでの普及の広まりを狙うとしている。
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ネオペッツ
[杉浦正武,ITmedia]