リビング+:ニュース 2003/10/06 17:59:00 更新


モバイルIPTalk、まずは企業向けに実用化

アイピートークは10月6日、三菱電機およびミヨシ電子と共同開発したIP携帯電話端末を利用し、企業向けIPセントレックスサービス「モバイルIPTalk」を2004年3月から開始すると発表した。

 アイピートークは10月6日、三菱電機およびミヨシ電子と共同開発したIP携帯電話端末を利用し、企業向けIPセントレックスサービス「モバイルIPTalk」を2004年3月から開始すると発表した。11月から、予約受付を開始する。

 同社は昨年から端末の開発を進めていたが(記事参照)、今回企業向けに実用化された。端末の月額基本料は、1台あたり3980円。レンタル契約のため、端末購入の費用はかからない。ユーザーはIEEE 802.11b準拠の無線LANで、無線VoIPやeメール送信、Web閲覧などを行える。

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(クリックで拡大)サイズは147.5×50.0×24ミリ、重さは140グラム。待受時間は30時間となっている。液晶は132×176ピクセル

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横から見ると、ストレートタイプの端末としては少々厚みがある

 ユーザーはモバイルIPTalk端末同士、無料で通話できるほか、既に発売している企業向けIP電話アダプタ「IPTalk-Pro」を接続した端末と、無料通話を行える。またフュージョン・コミュニケーションズのVoIP基幹網を利用することで、「モバイルIPTalk → 固定電話」は3分8円、「モバイルIPTalk → 携帯電話」は3分59円という割安な通話料を実現した。データ通信のパケット料金などは、もちろんかからない。

 IP電話の「050〜」番号も、10月末からフュージョン・コミュニケーションズが取得した番号を割り当てることができる。また、グルーピングや内線番号管理といった、IPセントレックスサービスも提供可能だ。VoIPプロトコルとしてはSIPを採用しているが、独自のHCAP方式(記事参照)をオプションで利用すれば、ファイアーウォールを超えた通信を行える。

 セキュリティ面では、WEPとMACアドレス認証に対応するほか、「WPA対応のアクセスポイントが出てくれば、それに対応させる」(アイピートーク)。端末は、明日から開催の「CEATEC JAPAN 2003」会場で、実際に動いている端末が展示されるという。

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従来の端末ではコンパクトカードスロットを搭載していたが、今回はSDカードスロットに変更。ちなみに、挿さっているSD無線LANカードは、シイガイズ製だ。こちらもCEATECで展示されるという

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システム図

「公衆無線LANサービスも視野に」

 同サービスは、全国50の特約店、販売店経由で企業向けに販売される。アイピートークではアイコムと提携を行っており、導入企業にはアイコム製品で無線LAN環境を構築する。

 ただし、今後は一般ユーザーを対象としたサービスも考えている様子。公衆無線LANを利用した屋外での通話も「視野に入れている」(アイピートーク取締役営業部長の、木村俊氏)という。

 現在は、ホットスポットでの自動認証や、自動ローミングをどう行うのか、課題の解決を進めている段階。「(iPassなど)インターネットローミングを行う企業も出てきている。こうした動きを見極めたい」(アイピートーク)という。

 また、PHSと無線LANとのデュアルサービスも提供する予定。常時接続サービス対応のPHSカードを利用し、カードの挿し替えでPHSと無線LANを切り替えるイメージだという。現在、対応ドライバを開発中だという。

 アイピートークの木村取締役は、「当面はオフィスネットワークでの利用になるが、ワンステップ、ツーステップという流れがある」と、コンシューマーベースのサービスへと拡張したい考えを明示した。

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関連リンク
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[杉浦正武,ITmedia]



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