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2003/10/08 23:36:00 更新 |
CEATE JAPAN 2003
GI-POFがDVIケーブルを延長する
本多通信工業ブースでは、DVI(Digital Visual Interface)のケーブルを最大100メートルまで延長できる光ファイバーを参考出展している。
最近は「ホームシアター」が流行だが、実際にホームシアターを作ろうとして映像ケーブルの長さが問題になることは多い。たとえば、機材は正面にあるがプロジェクターを後方に置かなければならないときなどだ。「CEATEC JAPAN」の本多通信工業ブースでは、DVI(Digital Visual Interface)のケーブルを最大100メートルまで延長できる光ファイバーを参考出展している。
展示では約30メートルの光ファイバーを使っていた
展示されたシステムは、AV機器と専用ユニットをDVIコネクタケーブルで接続し、ここで光に変換・伝送するというもの。同様の製品は既に市場にあるが、ユニット間を旭硝子のGI-POF「ルキナ」でつないでいる点が新しい。「従来のDVIケーブルで接続した場合、電気信号が届くのは7〜8メートルが限界。この部分にGI-POFを採用することで、最大100メートルまで延長できる」(同社)。
GI-POFは、コアとクラッド(コアの周囲)に全フッ素光学樹脂を用いた屈折率分布型(GI:graded-index)のプラスチック光ファイバー。取り扱いが容易なうえ、安定した信号伝送が可能なため、主に映像を扱う宅内LANなどへの応用が期待されている(記事参照)。
DDCセンスの電気信号はカテゴリ5のイーサネットケーブルを用いて伝送している
ただし、今回はIP伝送ではなく、デジタル映像信号をスルーしているだけ。したがって、DVIで使用する4つの映像用信号(RGBおよびクロック)を4芯の光ファイバーにそれぞれ割り当て、さらにディスプレイの認識に使うDDCセンスの電気信号を別途カテゴリ5のイーサネットケーブルを用いて伝送していた。
「来場者から、なぜイーサネットケーブルが必要なのか? とよくきかれる。製品化の際には、外観は一本のケーブルに見えるような工夫も検討していきたい」。
同社によると、年末から2004年初頭の発売を予定しており、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)版も提供するという。HDMIは、もともとPCディスプレイ用に開発されたDVIをAV機器向けにアレンジしたものだ(記事参照)。
なお、製品価格は「ユニットとケーブルをセットで10万円程度」(同社)とちょっと高め。広いシアタールームを持っている人には安いのかもしれないが……。
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本多通信工業
[ITmedia]