リビング+:ニュース 2003/10/31 23:59:00 更新


「トレソーラ第2弾」徐々に明かされる内容と、課題

民放3社が、地上波番組をネット配信するトライアルサービス「トレソーラ」の、第2弾の概要が少しずつ明らかになってきた。発表された内容と、そこから浮かび上がる難点を見てみよう。

 東京放送(TBS)、フジテレビジョン、全国朝日放送(テレビ朝日)の民放3社が、地上波番組をネット配信するトライアルサービス「トレソーラ」の、第2弾の概要が少しずつ明らかになってきた。10月31日、報道向けの懇親会が開催され、配信される作品タイトルの一部や、ダウンロード配信方式の詳細などが公開された。

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11月1日にオープンする、プレサイト

コンテンツ名所属
ブラックジャックによろしくTBS
名門!アサ秘ジャーナルTBS
大奥フジテレビ
料理の鉄人フジテレビ
トリック2テレビ朝日
銭形金太郎テレビ朝日
月刊トレソラ―の挑戦!3局合同

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オリジナル番組、「月刊トレソーラの挑戦!」も提供される。ビビる大木、パラシュート部隊の司会のもと、3局のアナウンサーが他局を訪問する、にぎやかなバラエティ番組という

 気になる作品タイトルだが、80〜90年代の人気番組を揃えていた前回に比べ、今回はやや新しめのタイトルが目立つ。「前回とやり方を変えて、どちらが魅力的なのか比較してみたいという意識もある」(トレソーラ)。サービス開始時には、約30タイトルが用意される予定で、12月2日に全容が発表されるという。

 前回のトライアルでは、OCN、ドリームネット、So-net、AIIの各ISPが配信主体となったが、今回はこれに加えて@nifty、BIGLOBE、BBit-Japanといった事業者が参加。いずれかのISPのコンテンツ会員になっていれば、視聴できる。

 重要なのは、ストリーミング配信のほかに、ダウンロード配信も行うこと(記事参照)。ストリーミング配信では、ビットレートが500Kbpsとなるが、ダウンロード配信では500Kbps/1.5Mbpsのいずれかを選択できる。

 ダウンロード配信を可能にしたのが、NTTデータとの協力で開発されたトレソーラ専用プレーヤー「トレソーラプレーヤー」(下写真参照)だ。ユーザーは視聴にあたり、まずこれをダウンロードする必要がある。Windows Media 9シリーズの技術をベースにしており、コンテンツを暗号化し、ユーザーの触わることができない領域に格納する。ユーザーはPCからファイルを持ち出すことができないほか、「HDDごと持ち出しても、ほかの環境では再生できない」(NTTデータ)。コンテンツには、電子透かしも入れられる予定だ。

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ビューワのイメージ。全画面表示も可能

いくつか難点も?

 ユーザーから注目を浴びたトライアルの続編とあって、ユーザーの期待も高まるところ。とはいえ、いくつか注意しなければならない点もある。その1つが、視聴環境がWindows 2000/XPに限られるということだ。来年1月にMicrosoftのサポートが終了するWindows 98はともかく、Windows MEでも視聴できないのは、少々気になるところ。

 NTTデータのビジネス開発事業本部、コンテンツ流通ビジネスユニット長の加藤治彦氏は、現状ではWindows 2000/XPユーザーが大半を占めると主張する。

 「特定のサイトにアクセスしたユーザーの、利用するOSを調査したところ、昨年7月時点では98/MEが50%を占めていた。しかし、同様の調査を今年7月に行ったところ、XPが50%を占めていた」。

 もう1つ気になるのは、ダウンロード配信で、ユーザーの手元に残る期間の短さだ。トレソーラプレーヤーでは、コンテンツは視聴を開始してから24時間で自動消去される。また、視聴せずともダウンロード完了から7日間(168時間)が経過すると、自動消去される。

 もちろん、契約すれば何度でもダウンロードし直すことは可能だが、1.5Mbpsの動画を1.5MbpsクラスのADSLでダウンロードするとなると、約1時間かかる。ユーザーとしては、もう少し手元に残ってほしいと感じる部分だろう。

権利者の理解は

 トライアル再開にあたり、配信タイトルの著作権処理をどのように行ったかも、注目される。前回の取り組みでも相当苦労したようだが(記事参照)、いくらかスムーズな処理が実現されているのだろうか。

 トレソーラの原田俊明社長に聞くかぎり、現在も“人海戦術”で著作権処理を繰り返していることに変わりはないようだ。明確な著作権処理ルールも、現状ではまだまだ未整備のままだ。

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トレソーラの原田俊明社長

 とはいえ、改善の兆しはある。東京放送の常務取締役、城所賢一郎氏は新番組を制作するにあたり、「“ブロードバンドでも配信する”とうたい込むには至らないが、相手側(各著作権者)に話を持ちかけるようにはなっている」と話す。

 フジテレビジョンの執行役員経営企画局長、飯島一暢氏も、著作権者の理解が深まりつつあるとコメントする。

 「前回の収益、支出をガラス張りにしたこともあって、著作権者のトレソーラに対する信頼感も芽生えている」。ブロードバンド配信サービスを見る目が、だいぶ変わってきたとした。

関連記事
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関連リンク
▼トレソーラのプレサイト

[杉浦正武,ITmedia]



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