リビング+:ニュース 2003/12/03 21:44:00 更新

IPv6 Technical Summit
“Non Technical People”は情報家電のプラグアンドプレイにお金を払う?

IPv6が応用される製品として“情報家電”に大きな期待が持たれている。IPv6 Technical Summitでは、「Plug and Play Sucurityの実現に向けて」と題してNTTコミュニケーションズ/WIDEプロジェクトの宮川晋氏が講演に立った。

 IPv6が応用される製品として“情報家電”に大きな期待が持たれている。しかし、“家電”と付く以上は、買ってきてつなげればすぐに使えなければならない。IPv6 Technical Summitでは、「Plug and Play Sucurityの実現に向けて」と題してNTTコミュニケーションズ/WIDEプロジェクトの宮川晋氏が講演に立った。

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NTTコミュニケーションズ/WIDEプロジェクトの宮川晋氏

 まず、プラグランドプレイの定義について「店で端末を買ってきたらすぐに挿して使えること」「ユーザからみて“実質的”に自動設定できること」の2つを挙げた。この2点は、情報家電とIPv6の裾野を広げるために絶対に必要な条件だ。

 また、「Non Technical Peopleこそ(適切な)お金を払ってくれる」とプラグアンドプレイにおけるビジネスの広がりを示唆した。というのも、「インターネットユーザは2,000万人から3,000万人。携帯電話でのネットワークユーザは7,000万人。約5,000万人のユーザは携帯電話を使うがインターネットを使わないユーザ」だと概算を示した。その上で「約1,300万人のブロードバンドユーザは定額制に慣れているが、携帯電話ユーザはパケットを従量制で支払っている」と料金に対する意識の違いを指摘したのだ。

 しかし、このプラグアンドプレイがもたらす使いやすさとセキュリティを両立させるためには、さまざまな問題が立ちふさがる。たとえば、IP電話を利用するときにファイアーウォールによってend to endの通信が阻害されることが挙げられる。プラグアンドプレイではこれらの設定も自動的に行わなければならない。

 同氏は、「頭を切り換えて」として次のような例を挙げた。インターネット機器については設定が面倒だが、電話機は買ってきてつなげれば使えるのが常識だ。これは、「インターネットではすべての機能が端末側に備わっており、電話はネットワーク側が機能を持っている」ことが大きく影響しているのだという。さらに、電話のサービスでは相手と通話をするときに番号を押すだけで使えるし、課金システムやナンバーディスプレイの表示を疑うことはほとんど無いだろう。これは、ユーザがネットワーク側を完全に信用していることが挙げられる。

 このように、第三者(電話の場合はネットワーク側)を信用して認証や課金を行う仕組みを「3rd trusted Party Model」と呼ぶのだという。同氏は、IPv6対応の情報家電においてもこの仕組みを採用すると、すべての問題が解決するのではないかとしている。

 先ほどのIP電話の例では、インターネット側から家庭内ネットワークにあるIP電話に着信させる場合は、どうしてもファイアーウォールに穴を開ける必要がある。そこで、IP電話を発信するときに、発信者は信用できる第三者を介すことで着信側のファイアーウォールに穴を開け、通話ができるようになるのだ。

 これら、完全に信用された3rd trusted Partyは「技術的な問題ではなく、情報管理の体制、従業員のモラル、内部監査のシステムといったノウハウなしではできない」とし、社会的な責任が重い立場になるとした。

 最後に同氏は、「プラグアンドプレイで目指すのは、お店で買ってきたテレビをおばあちゃんがつなぐだけで、遠くにいる孫の様子が見られるようになること」だと示した。

[記事提供:RBBTODAY]



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