リビング+:ニュース 2003/12/05 19:55:00 更新


「Winny」逮捕でspeed.rbbtoday.comの数字に大きな変化

11月27日にファイル共有ソフト「Winny」を用いて著作権を侵害した疑いで2名の男性が逮捕された。このようにファイル共有ソフトの利用は、著作権の侵害につながるケースが多いため問題になっているが、バックボーンへの過大な負荷も懸念されている。

 11月27日に著作権を侵害したとして2名の男性が逮捕された。これは、ファイル共有ソフト「Winny」を用いてゲームソフトや映画を著作者に無断で配布したという疑いによるもの。このようにファイル共有ソフトの利用は、著作権の侵害につながるケースが多いため問題になっている。さらに、バックボーンへの過大な負荷も無視できない。

 この2つの問題への対策として、ぷららが11月から行っている上りトラフィックの制御が挙げられる。これは、WinMXやWinnyを用いた著作権の侵害を未然に防ぐと同時に、バックボーンへの負荷を減らすために行われたものだ。というのも、同社によると、WinMXやWinnyで発生する上りのトラフィックは全体の60%〜80%を占めているのだという。

 特にWinnyは、目的のファイルがあるノード(Winnyが動いているPC)に直接接続するのではなく、複数のノードを経由して接続することになる。そのため、各ノードで膨大なトラフィックが発生するのだ。

 実際のところ、ファイル共有ソフトによるバックボーンへの影響はどれくらいあるのだろうか。この答えが、speed.rbbtoday.comの測定結果に表れているのだ。

グラフ

11月24日から12月4日までのspeed.rbbtoday.com(大手町/名古屋サーバ)の全測定結果の平均値。なおこの期間、1日あたり3万回程度の計測があった

 先に挙げたWinnyを用いた著作権の侵害による逮捕者が出たのは27日だが、この日の全測定の平均速度は13.32Mbpsだ。しかし、28日には14.81Mbpsになっている。その後も、29日と30日は土曜日と日曜日で平日と比較すると速度が落ちる傾向にあるため除くとして、週明けの12月1日には14.49Mbps、2日は14.43Mbpsになり、摘発前と比較して1割程度上昇しているのだ。

 このように速度が上昇した原因として、Winnyを用いた著作権法の侵害による逮捕者が出たことで、利用者が減り、バックボーンが空いたということが推測できる。この仮説が正しければ、ファイル共有ソフトによるバックボーンへの負荷はspeed.rbbtoday.comの結果にまではっきり現れるくらい大きな問題だということだ。

 しかし、逮捕から1週間たった12月4日には再び13Mbps台に戻っている。

 今回の摘発には、ソフトウェアベンダーの業界団体であるコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の活動が大きく寄与している。ACCSは、ソフトウェアの著作権に関する啓蒙活動を行う団体だ。著作権法違反を摘発するのも1つの啓蒙活動とも言えるのだが、どうやら直接的な効果が出たのは1週間だけだったようだ。

[記事提供:RBBTODAY]



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