J-DSLもADSL導入期間を2〜4週間に短縮。最短なら導入まで半分の期間に

【国内記事】 2001年7月24日更新

 キャリア系DSLサービスの中で唯一独自にDSLサービスを展開しているJ-DSLが、導入までの期間短縮を打ち出した。

 最近のDSL事業者は、2つの方向性で差別化をはかろうとしてきている。ひとつは、申し込んでから導入までの期間を短縮すること、そしてもうひとつは低価格料金を前面に押し出した差別化だ。

 こうした流れから、2週間もかからずにADSLが導入できるという流れが生まれはじめた。申し込んでから2週間もあれば、ADSLの環境になる。長い期間待ちつづけなければいけなかったADSL回線は過去のものでしかすぎない。多くのADSL事業者が導入までの期間が短いことを明記する反面、Yahoo!BBのように、低価格であることを前面に押し出して、利用者を確保するという動きがある。

 ADSL事業者がすでにサービスによる差別化に入った中で、独自にADSL事業を展開し、インターネットサービスも展開する日本テレコム(JT)のJ-DSLサービスは、導入までの期間が1か月程度と、比較的見劣りする部分があった。すでにODNというインターネット接続サービスのブランドが浸透しているJTにとって、価格での差別化や、導入までの期間短縮による差別化は無縁という動きともいえる。かつての流れでは、NTTのOCNに対して、品質のODNというイメージを定着させ、利用者を延ばしてきた経緯がJTにはある。また、アンチNTT派にとって、電話とインターネット通信を融合させた複合サービスを展開できるJTのサービスは、それなりに認知されてきたといえる。

 ところが、JTのADSLサービスであるJ-DSLは、決して価格や導入期間での差別化とは縁の遠いところで運営されていたものではなさそうだ。JT関係者によると、JTという巨大組織の中によくある部署間のアライアンスがうまく成立せず、短期間での導入もうたえず、料金面での差別化も図れないまま、ここまできてしまったというところが実情のようだ。

 首都圏の方々であれば、最近J-DSLの電車内広告を目にすることが多いだろう。キャリアの中で唯一独自路線でADSLサービスを提供し、インターネットサービスも提供するJTは、ひとまず光ファイバや他事業者の動きに迷うことなく、独自のADSLサービスを決行することにふんぎりをつけた。これまで個人向けJ-DSLサービスは導入までの期間が1月以上だったものを、2〜4週間に、法人向けサービスは1か月程度というアナウンスをようやく始めている。

 今回、J-DSLが導入までの期間短縮に持ち込むために、

 「大幅な業務フローの見直しが成功した」と関係者は語る。

 これまで、多くのJT関係者が、サービス的に期間も短縮できないし料金もこれ以上は落とせないという言い方をしてきた。ところが、J-DSLサービスへの決心がついたことで、これまでの業務フローを見直すチャンスが生まれ、開通短縮に向けた動きが始まった。この次は、さらなる時間短縮と料金面での見直しもこれまでは不可能とはいってきたものの、現実的になるかもしれない。

 導入までの期間は2週間から4週間と短くなったとはいえ、ほかの事業者と比べると多少DSLの開通までの期間は見劣りする部分はある。そのデメリットをODNのブランドで押え込めるのか、また、これまで開拓してきたODNの法人ユーザをきちんとJ-DSLへ持ち込めるのか。まだまだJTの挑戦は続く。また、キャリアのADSLサービスとして、既存電話サービスとのサービス融合が始まるのか、JTが次に出すADSLのビジネスモデルには興味深いものがあるといえそうだ。

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