イー・アクセスが8Mbpsサービスのサポートに前向き。回線に問題があるときには回線の最適化作業も積極的に実施へ

【 国内記事】 2002年2月5日更新

 ブロードバンド接続の主役として表舞台に飛び出したADSL接続であるが、8Mbpsサービスが出そろったことで、さまざまな問題が生じている。1.5Mbpsサービスよりも後発の8Mbpsサービスは、機器類のファームウェアがこなれていない上に、より高い周波数を利用するために回線環境の変化で切断されるという問題を持っている。特に、安定している1.5Mbpsのサービスから8Mbpsサービスに乗り換えることで、切断されやすくなったり、思ったほどリンク速度が出ていないというケースが登場している。

 こうした問題に対して、これまで多くのDSL事業者は個別対応扱いにしてきた。しかし、イー・アクセスは個別対応横並び状態から飛び出し、8Mbpsサービスの前向きな対策を表明した。特に、安定した接続サービスを実現するために、イー・アクセスは立ち上がった。

 イー・アクセスは、8Mbpsのサービス品質を安定させるために、2つの原因をあげた。一つは回線に入り込むノイズが原因とするもので、もう一つは局側設備のソフトウェア問題だとするものだ。このうち、局側設備のソフトウェア問題は、局側設備自体のファームウェア問題にまで起因するため、ソフトウェアの最適化作業を進めていくとしている。むしろ、利用者側にとって重要な表明は、イー・アクセスが回線に入り込むノイズの対策に積極的な姿勢になったことだろう。

 イー・アクセスは、回線に起因する問題として、電波ノイズの回り込み対策と、回線自体の状態に合わせたモデムのチューニング作業を実施するとしている。電波ノイズの回り込み問題の場合で、スプリッタからのAMラジオのノイズが回り込むと判断される場合は、耐ノイズ性能を高めたADSLモデムのファームウェアで対策をとる。しかし、ファームウェアのバージョンアップでも安定度合いが高まらない場合は、さらにノイズフィルタ内蔵スプリッタへの交換を実施するとしている。スプリッタの交換は、あくまでもファームウェアのバージョンアップを済ませており、さらにAMラジオの電波回り込みが原因である可能性が高い場合に適用される。また、1月21日以降の発送分に関しては、すでにノイズフィルタ内蔵のスプリッタとなっているため、スプリッタからのノイズ回り込み現象は減少しているとしている。

 モデムのファームウェア対策やフィルタ内蔵のスプリッタでも問題が解決しない場合、イー・アクセスは個別回線の最適化を契約者の申告を待たずに実施することも表明した。利用者のメタル回線の特性に合わせてモデムをチューニングするこの作業は、これまで利用者が申告しない限り対策はとれなかった。その理由は単純で、個別回線の最適化をして切断されにくくすることは、周波数特性に合わせて利用する周波数を限定する作業になる。つまり、最大リンク速度が下がる可能性がある。利用者は、通信速度を選ぶか、安定度合いを選ぶかを選択することになる。

 ところが、イー・アクセスは回線監視の結果、回線の不具合が原因とされる回線に関しては、必要に応じてモデムの最適化作業を積極的に実施するとしている。この決断に対して、同社関係者は「利用者の多くは不安定で高速な回線よりも、若干遅くなるものの安定した回線を望んでいる」と語った。

 ADSLサービスが始まってから、イー・アクセスはサービスの手厚さを売りにしてきた傾向がある。新規開通最短9営業日の戦略をはじめとして、今回の積極的な8Mbps対策と、新たな契約者獲得に向けたアプローチをしてきた。今回の8Mbpsサービスにかんする積極的な対策処置も、新規ADSL利用者にとって、安心できるサービスと映る可能性が高そうだ。

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