3月末スタートの東京電力のFTTH、1ユーザ1芯占有で月額1万円を切る?

【 国内記事】 2002年2月28日更新

 東京電力の築山宗之 常務取締役は、IP.net JAPAN 2002で行われたカンファレンスにおいて、3月末から開始するFTTHホールセール事業の詳細について明らかにした。築山氏は、「一般論として」と前置きをしたうえで、同社の光ファイバを使用した100Mbpsインターネット接続サービスは、月額料金で1万円を下回る価格設定になるのではないかと述べた。2月27日におこなったISP向け説明会に200名ほどの参加者が集まったことのことで、多数の事業者が同社のFTTHに注目していることをアピールした。

 このFTTHサービスでは1ユーザにつき光ファイバが1芯提供され、分散拠点(メディアコンバータが設置されている場所:DSLでいうGCビル(交換局)に相当)に収容される。分散拠点からNOC(iDCのアット東京に設置)までの帯域は1〜10Gbpsで、各ISPはNOCで相互接続することになる。

 今回、子会社ではなく東京電力自身がFTTHサービスを提供することにした理由について、ISPでない東京電力がおこなった方が公平性・透明性が保てることや、多額の設備投資が必要なことをあげた。光ファイバについては、拠点ビルから各世帯までの区間について新設する必要があり、これが5年間で約5万キロメートル、650億円にのぼるという。

 FTTHサービスについては、2002年度中に東京23区および三鷹市、武蔵野市をカバーする計画で、エリア展開の予定は以下のようになっている。

2002年3月:
 目黒区、大田区、世田谷区のそれぞれ一部
2002年度上期:
 品川区、渋谷区、新宿区、中野区、杉並区、豊島区、板橋区、練馬区、三鷹市、武蔵野市のそれぞれ一部
2002年度下期:
 北区、江戸川区、文京区、墨田区、江東区、荒川区、足立区のそれぞれ一部

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