NTT「線路長・損失情報表示」は信頼度が低い? DSL事業者が不満

【 国内記事】 2002年4月12日更新

 総務省は、NTT東西から認可申請のあった「線路情報開示システムに係る接続料の設定」について、事業者から寄せられた意見を公開した。線路情報開示システムは、電話回線ごとに線路長や伝送損失を提供するもので、ADSLサービスを申し込む際に1.5Mか8Mか、あるいは不適かを判断する参考となる。

 公開された意見では、月額1,119万5千円という料金算定根拠が不明であるという声のほかに、システムの算出・表示する値と、NTTにFAXで依頼した情報との間に差があるという不満もあった。

 四国でADSLサービスを展開するSTNetによれば、線路情報開示システムの計算する損失値は、FAXで入手する数値と比較して平均4dB悪かった(高かった)という。なかには、開示システムの表示が34dBも悪い値となっていたケースもあったとのこと。伝送損失値は、DSLサービスのリンク速度を推定するうえで重要な数値であり、このような悪い方へのズレは、本来ならDSLサービスを問題なく利用できるユーザを断念させるおそれもある。

 もっとも、システムの表示が損失の少ない方にズレると、開通後のユーザからの苦情が多くなるおそれもあるので、一概にどちらが望ましいとは言えないが、いずれにせよ、有償サービスとして行うからには、事業者に対してNTTがFAXで提供する値と、システムで得られる計算値のズレを小さくすることが望まれる。

 なお、アッカ・ネットワークスがあらたに提供を開始した「おすすめサービス判定」は、NTT線路情報開示システムの損失値と、実測されたリンク速度の分布を組み合わせて情報を提供しており、上述したような値のズレに対して、事業者側でおこなえる対応の一つと言えるだろう。

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関連リンク
▼ 総務省の報道発表


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