「画用紙×ウェブ」「シャープ芯×香り」――国際 文具・紙製品展+D Style News(1/2 ページ)

» 2007年07月04日 20時49分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 東京ビッグサイトで7月4日、アジア最大の文具製品展「国際 文具・紙製品展2007」が開幕した。今日ではパソコンやインターネットの普及によって、“紙に書く”シーンがずいぶん少なくなっている。そんななか、デジタルツールを利用することで楽しみ方を広げる製品や、画面やプリントでは表現できないアナログな豊かさ、手に取れる喜びを見直させてくれる文具を各社が展示した。

インターネットがひろげる、ペーパークラフトの新しい楽しみ方

photo マルマンの「図案印刷」50周年記念ペーパークラフト

 緑と黄色のツートンカラー・スケッチブックでおなじみのマルマン。この「図案印刷」シリーズは今年で販売50周年を迎える。そんなマルマンブースで来場者の目を引いていたのが、ウサギやニワトリ、イヌなどのかわいらしいペーパークラフトたち。これらのペーパークラフトは、同社が7月中旬よりウェブサイトで公開する設計図と画像を紙にプリントするだけで簡単に作ることができるという。必要なものはハサミと接着剤。木工用ボンドがスタッフのオススメだ。

photophotophoto 2枚〜5枚といった枚数で作ることができる。また原寸大ほどのラブラドール・レトリバー作品も展示されていた(右)。イヌのつぶらな瞳が……

 ブースに置かれたペーパークラフトはすべて、400年の歴史を誇るフランスの名門製紙会社キャンソンからマルマンが輸入・販売している「ミ・タント紙」で作られたもの。適度な厚みとコシを持ち、プリンタで印刷する際にも綺麗にインクがのる。凹凸のある紙の暖かな質感が、作品をより愛らしく見せてくれるようだ。32色のカラーを揃え、A4サイズは1枚42円で販売されている。

 そのほか、ワタベテツヤ氏の制作したオリジナルペーパークラフト「カミモデル」や、マルマン/キャンソンが主催する「ミ・タントコンテスト」の入賞作品も展示された。もちろん作品にはミ・タント紙が使われている。ゾウやランドセル、さらには裁縫具入れまで、細かなディテールまで紙以外の素材を使わずに作ったというから驚きである。

photophoto ミ・タントコンテスト入賞作品の裁縫具入れは、糸も針も、紙

 「マルマンが初めて『図案印刷』シリーズを出したのが1958年、東京タワーが建設中のことでした。それから50年、ウェブやデジタルの技術を利用して、紙はもっと進化していきます。紙文化は、なくなりません」(画材ホビーグループ 桝井英夫氏)

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