「トランスフォーマー」+D Style 最新シネマ情報

» 2007年08月01日 10時30分 公開
[本山由樹子,ITmedia]
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 基地に降り立ったヘリが、巨大ロボットに一瞬にしてトランスフォーム! その予告編を見たときからワクワク、これは何かが違うと予感させた。そんな過度な期待をも裏切らなかったのが「トランスフォーマー」だ。

 トランスフォーマーは、もともと日本の80年代の変身ロボット玩具。それがアメリカに輸出され、大ブレイクし、日本に逆輸入された。その後、さまざまなメディアで登場したが、実写版は今回が初となる。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグ、監督は「アルマゲドン」「パール・ハーバー」などで知られるマイケル・ベイ。

 はるか昔に落ちたといわれる自分たちのエネルギーの源オールスパークことキューブをゲットするため、巨大ロボット(金属生命体のエイリアン)が地球に飛来。彼らは悪のディセプティコンと善のオートボット。ディセプティコンはこのキューブを悪用して、地球を乗っ取ろうと画策していた。その陰謀に気づいたオートボットが地球を守ろうと命を懸ける。人間を巻き込んで、彼らの全面対決が今、始まった!

 と、ストーリーを書いてはみたものの、細かいところは分からなくても、知らなくてもオッケー。スピルバーグの秘蔵っ子、シャイア・ラブーフの演技もギャグも光るが(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ノリ)、今回に限っては役者も関係ない。正直なところ、展開にもムチャがあり、恋愛も友情も青春も薄っぺらい。だが、身を乗り出すほどの興奮を味わえたのは、華麗なトランスフォーム=変身にある。

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 色鮮やかなロボットたちが、ハイスピードで疾走しながら飛びながら、それぞれのパーツを動かし、怒涛の変身を見てくれる。その間、数秒。情報量の多さと速さに動体視力が追いつかない。頼むからスローで、別アングルでもう一度、なんていう虚しい願いは当然ながら届かない。

 ILMが手掛けたロボットたちは、とにかくカッコイイ。オモチャっぽさが一切なく、実写でここまでできるとは正直驚きだ。まさに世界中の男の子の夢とロマンを実現した。特にガンダム世代にはたまらないものがあるだろう。

 全米での記録的ヒットを受け、すでに続編の製作も決定した。これぞスクリーンで見るべき、今夏イチ押しのエンタメ作品!

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トランスフォーマー

監督・製作総指揮:マイケル・ベイ/製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ

出演:シャイア・ラブーフ、タイリース・ギブソン、ジョシュ・デュアメル、アンソニー・アンダーソン、ジョン・タトゥーロ、ジョン・ヴォイト

配給:UIP

2007年8月4日より日劇1ほか全国ロードショー



筆者プロフィール

本山由樹子

ビデオ業界誌の編集を経て、現在はフリーランスのエディター&ライターとして、のんべんだらりと奮闘中。アクションからラブコメ、ホラーにゲテモノまで、好き嫌いは特にナシ。映画・DVDベッタリの毎日なので、運動不足が悩みの種。と言いつつ、お酒も甘いものも止められない……。


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