英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、同社の“歴代キャビンアテンダント(CA)ユニフォーム”を紹介するファッションショーを銀座三越の「英国展」会場で開催した。モデルは、客室乗務員養成学校・イカロスアカデミーの生徒が担当し、CA候補生として初々しい笑顔を振りまいた。
BAは、1948年3月25日にロンドンと香港をつないでいたルートを日本まで延長、山口県の岩国に到着した。今回のイベントは日本就航60周年を記念したもので、同社の日本・韓国地区支社長であるジュリアン・ロジャース氏は、「世界のファッション都市としてロンドンと東京は互いに尊敬、理解をし、影響しあっている。ぜひ今日のファッションショーも楽しんでほしい。また、ユニフォームがそれぞれの時代を反映していることにも注目してほしい」と挨拶した。
ショーでは1940年代までさかのぼりユニフォームを紹介。すべてロンドンにあるBAミュージアムから取り寄せている。BAの前身である英国海外航空(BOAC)やブリティッシュ・ヨーロピアン航空、ブリティッシュ・カレドニアン航空のものなど、歴史を感じさせる制服も姿を見せた。
また、使い捨ての紙製ドレスなど、一風変わった制服も登場。1967年から、ニューヨークとカリブ海を結ぶ便で使用されたもので、当時流行していた英国発のポップデザインやヒッピー文化の影響を見て取ることができる。また、白い生地に、サクランボ色や紫色の大きな花柄をあしらったこのドレスは、カリブ海へ向かう路線で着用されるだけあり華やかで、南の島を思わせる。
1970年から取り入れられていた女性スタッフ専用の制服も特徴的だ。1960年代の宇宙開拓時代をイメージして作られたとのことで、その幾何学的なラインや無機質なデザインは、さながら宇宙船に乗っているような気分にさせる。ユニフォームのスカーフには、速さと飛行のイメージをかたどった“スピードバード”のマークを配置。同社の後のロゴマークである“スピードウイング”や現在のロゴマークである“スピードマーク”の基となっている。
そして、今回のファッションショーでトリを務めたのはなんと「着物」。1960年代に、日本に関係する路線で、日本人スタッフだけが着用していたという。CA各自が好みの柄の着物を調達していたようで、色とりどりで華やかな機内が想像される。
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